あくゆーときおくそーしつとわたし─4 ページ41
教室に入ると、わらわらと私達に寄ってくる国の皆。
伊「ねぇ、フランス兄ちゃんが病院に運ばれたって本当!?」
米「一体何があったんだい!?」
露「記憶喪失って噂もあるよね。
何時も鬱陶しいけどいざとなるとちょっと寂しいなぁ」
『落ち着け』
私達に寄ってくる皆は興味津々だ。それもそうだろう、身近な人が病院に運ばれて記憶喪失だなんて、誰が予想するだろうか。
この世の誰一人、特別な能力を持つ者以外、突如親友が記憶喪失になるなんて思いもしないだろう。私は国とて、言ってしまえばそれだけの存在だ。超能力が使える訳でも無いし、第六感が目覚めている訳でも無い。親友が記憶喪失になるなんて思いもしなかった。むしろ思いたくない。
取り敢えず放課後はお見舞いに行かなきゃなぁ。
なんて思いながらも、聞いてくる皆に昨日お医者さんが言っていた事を説明した。ギルちゃんにも親分にも聞きたがる人が群がっていた。
あのアーサーまでもが何があったのかと聞いてきたくらいだ。興味津々だけども、皆フランの事を心配しているんだと思うと、これでもフランは愛されているんだと嬉しくなった。
やっぱりフランはここにいないといけないんだ。何としてもフランの記憶を戻さないと。
私の中でそんな決心がついた。
放課後。ギルちゃんと親分と連れ立って、714号室に来た。きっかけと言われて思い当たる話をしてみる。
仏「え、俺そんなキャラなの?」
『うん、凄く女々しいよ』←
西「くだらん事考えんのもフランスやなー」←
普「セクハラもな」←
仏「俺記憶戻らなくても良いんじゃないかな…」←
本人にコレを言わせるフランって凄いと思う。違う意味で。←
まぁ今言ったのはフランの悪い所というか…他人に言って好感を持てる所ではない事を言ったのだ、次は他人に言って好感を持てる所を言ってあげよう。
『でもアレだね、面倒見は良いよ』
西「あと料理上手いな。
デザート作んのも上手いし…」
普「絵もすげぇな」
仏「俺、結構特技あるんだ」
確かに言われてみればそうかもしれないな。あとこんなにフラン褒めたの初めて。←
『あ、あと自分の事「お兄さん」って言うよ。
「俺」の時もあるけど…アレって確か、中世くらいからだっけ』
西「あー、自分は世界のお兄さんなんや、って気付いた時からって言っとった」
普「髭生やしだしたのもその頃だったな」
その後何故かフランの話に花が咲いた。
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斑(プロフ) - k9さん» 面白いですよね!あの絶妙なくだらなさがツボですwコメントありがとうございました! (2015年11月5日 18時) (レス) id: 222ce81197 (このIDを非表示/違反報告)
k9(プロフ) - 男子高校生の日常、知ってますよ。面白いですよねー。頑張ってください! (2015年11月5日 16時) (レス) id: 744a35a675 (このIDを非表示/違反報告)
斑(プロフ) - ゆーみやン@イナシリらぶ!!さん» はじめまして!!読んでくださってありがとうございます!!飽きなかったとは…嬉しいです!!ありがとうございます!!次作は出来たら載せますので!!コメントありがとうございました!! (2015年9月14日 17時) (レス) id: 222ce81197 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーみやン@イナシリらぶ!!(プロフ) - はじめまして!!今まで全話読んだのですが、とても面白かったです!!読んでいて全然飽きませんでした( *´艸`)次作も楽しみにしています! (2015年9月13日 23時) (レス) id: ab4a59f894 (このIDを非表示/違反報告)
百合桜@フランス領元桜 - 男子中学生許すまじ (2015年9月9日 6時) (レス) id: 29848ed227 (このIDを非表示/違反報告)
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