子育て１日目 ページ4
取り敢えず、近くのデパートで焦凍の必需品を買うことにした。今は飯出久くんの小さい頃の服を着ている。めっちゃ似合ってる。
色々と揃えるものは揃え、今日の晩御飯の材料を買うことに。
｢何がいい？｣
｢そば｣
｢デスヨネ｣
｢あたたかくないやつだぞ｣
｢分かってるよ、何年幼馴染みやってると思ってんの｣
｢…おう｣
今の何処に喜ぶ要素があったのかはわからないが、取り敢えず焦凍の顔がゆるゆるだったので良しとする。今じゃこんな焦凍は見られない。激レアだ激レア。
そばをカゴに入れ、これからオレンジジュースは必需品になるだろうと思い、オレンジジュースもカゴに入れる。すると気付けばリンゴジュースもカゴに入っていた。焦凍を見れば目を逸らしていた。
オイこら、お前かバカヤロウ。
何ちょっとお高めのリンゴジュース入れてんだこら。
ジュースなんか瓶じゃなくて紙パックで充分だろ！！
｢なんで瓶なの｣
｢うちはこれだ｣
｢金持ちと一緒にすな｣
｢……｣
じっ、と捨てられた子犬のような瞳で私を見上げる。リンゴジュースを戻そうとしていた手が止まってしまった。
なんだよ、なんだよその目は。
バ●リースは嫌ってか？
コノヤロウ、誰がそんな手に引っかかるか。
｢今日だけだからね！！｣
｢ありがとう｣
引っかかっちゃったあああああああああ
私って実は子供に弱いのかもしれない、そう思いこれから焦凍の面倒を見るにあたって壮大な不安が出来てしまった(このあとめちゃくちゃ焦凍の好きなもの買った)。
そのまま家に帰り、そばを食べ始めた。
｢おいし？｣
｢ああ、うまい｣
お箸は大きくて使いにくいのか、小さいフォークでそばをゆっくり食べていく焦凍。偶にオレンジジュースの入ったコップを小さな両手で掴んで飲んでいた。
焦凍は身長的に５歳くらい。幼稚園年長くらいだ。幼稚園年長の男の子がご飯を食べるとなると、何かと汚れてしまうのが、パターンだ。焦凍は育ちが良いからそこまでじゃないけれど、矢張り口周りは汚れてしまうもので。
｢焦凍、口の周り汚れてるよ｣
｢…ん｣
私に言われてティッシュに手を伸ばすが、縮んだ腕では届かない。私は苦笑して、代わりにティッシュを取ってやる。そしてそのまま、焦凍の口周りを拭った。
｢、んん｣
｢ご飯食べたらお風呂ね｣
｢ああ｣
｢一人じゃ心配だから、一緒に入ろうか｣
ガシャン
｢…フォーク落としたけど｣
｢あ、ああ｣
焦凍が、何とも言えない顔で私を凝視した。
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斑杏(プロフ) - ハイホーさん» 素敵だと言ってくださってありがとうございます！ハイホーさんのように最後まで待っていてくださった方々の賜物だと思ってます。本当にありがとうございました！ (2019年12月31日 10時) (
レス) id: 7c4ca50f60 (このIDを非表示/違反報告)
ハイホー(プロフ) - 素敵な物語を完結してくれてありがとうございます。お疲れ様でした！ (2019年12月30日 4時) (レス) id: f4fc8fdd6d (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 鈴木美妃さん» お返事大変遅れて申し訳ございません！！ファンだなんてそんな…ありがとうございます！更新頑張ります！！コメントありがとうございました！！ (2018年9月18日 19時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年8月17日 7時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 月華姫さん» お返事大変遅れて申し訳ございません！！！応援ありがとうございます！！！リクエスト承りました！！ちょっと映画で再熱してきたので、ちまちま更新しようかと思いますwコメント・リクエストありがとうございました！！ (2018年8月11日 0時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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