子育て８日目 ページ11
あの後、一旦家に帰って焦凍に話した。
｢というわけなんだけど、どうかな｣
｢いいんじゃねえのか｣
｢お酒飲めないよ？｣
｢元々そんなに飲まねえだろ｣
｢それもそうだ。よし、じゃあ着替えてから行こう｣
｢ああ｣
焦凍は最近ジュースを飲むようになって、ジュースの良さを思い出したようだ。お茶ではなくオレンジジュースやリンゴジュースを飲むことが多い。
焦凍を助手席に乗せ、車を出した。上鳴くんに言われた居酒屋に入る。大将に焦凍の事を話すと、｢そりゃ気の毒だ｣と言って無料でオレンジジュースを提供してくれた。やばい大将イケメンだ。
｢ごめん皆、遅れた｣
｢おー！大丈夫だぜ！｣
焦凍を抱えてテーブルへ向かうと、切島くんが笑って許してくれた。相変わらず漢らしいな。
お茶子の隣に腰をおろすと、一気に女子たちが焦凍に群がった。
｢轟ちゃん、凄くかわいいわ｣
｢抱っこさせていただいてもよろしいですか？！｣
｢ヤオモモ私も私も！！｣
小さくなっても女子からの人気は半端なかった。女子に群がられる焦凍を苦笑しながら見つめていれば、唯一焦凍に群がらなかったお茶子が申し訳なさそうに言った。
｢ほんまごめんな、押し付けるみたいに…｣
｢いいよ、別に困ったことも起こってない…し…｣
ふとあのお風呂事件を思い出した。逞しい焦凍の体とか、耳にかかる息とか、色っぽい表情とか。思い出すとぶわわっと顔に熱が集まるのを感じた。お茶子がそれを見て驚く。
｢ちょ、大丈夫？！なんかあったん？！めっちゃ顔赤いよ？｣
｢な、なななななんにもないよ？！？！｣
あまりの吃りようにお茶子が怪訝そうな顔で私を見る。それに気付いた煩悩の権化、峰田実が規制制限のかかりそうな顔で私に迫ってきた。
｢何があった？！なあ！何があったんだよお！！｣
｢その顔で近付くなって！！｣
鼻息の荒い峰田(こいつだけはくんすら付けない)を切島くんが取り押さえる。ホッとしたのも束の間、今度は本気で心配した切島くんが問うてきた。
｢しかしほんとに大丈夫か？｣
｢あ、ありがとう切島くん。
別に、何もないから、ほんと、うん｣
｢そっか！じゃあ今日は飲め！！｣
｢えっ、や、ちょ、私お酒強くなっ、｣
切島くんこれ絶対酔ってるよね？
危ない、と感じた私とお茶子、切島くんの間に、誰かのジョッキが思い切り置かれた。瞬間ふわりと甘い匂いが漂う。
この匂いは、
｢てめえらうるせえ！！｣
爆豪勝己だ。
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斑杏(プロフ) - ハイホーさん» 素敵だと言ってくださってありがとうございます！ハイホーさんのように最後まで待っていてくださった方々の賜物だと思ってます。本当にありがとうございました！ (2019年12月31日 10時) (
レス) id: 7c4ca50f60 (このIDを非表示/違反報告)
ハイホー(プロフ) - 素敵な物語を完結してくれてありがとうございます。お疲れ様でした！ (2019年12月30日 4時) (レス) id: f4fc8fdd6d (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 鈴木美妃さん» お返事大変遅れて申し訳ございません！！ファンだなんてそんな…ありがとうございます！更新頑張ります！！コメントありがとうございました！！ (2018年9月18日 19時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年8月17日 7時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 月華姫さん» お返事大変遅れて申し訳ございません！！！応援ありがとうございます！！！リクエスト承りました！！ちょっと映画で再熱してきたので、ちまちま更新しようかと思いますwコメント・リクエストありがとうございました！！ (2018年8月11日 0時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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