トイレの花子さん ０１＊蛙吹梅雨 ページ29
｢そんで今日デクくんがさーっ｣
｢うわわっ、それは忘れてよ麗日さんっ｣
｢それはとっても面白いわ、緑谷ちゃん｣
｢あ、蛙吹さんまでっ｣
｢梅雨ちゃんと呼んで｣
放課後の廊下。お茶子ちゃんと緑谷ちゃんと共に下足へと向かっていた。
友達とお家に帰るのってとっても幸せだわ。
自然と口角が上がる。
｢あっ、デクくんごめん！
私ちょっと…トイレ行きたなってきた…｣
｢あ、じゃあ僕ここで待ってるよ｣
｢私も行くわ｣
｢じゃあ蛙吹さんの荷物も持っておくよ｣
｢ありがとう緑谷ちゃん、優しいのね｣
｢そそそそそんなっ、ことはっ、？！｣
褒めれば照れる緑谷ちゃんを微笑ましく思いながらも、お茶子ちゃんと近くのトイレへ向かう。入ればあまり使われていないのか、匂いが充満していて少し顔を歪めた。
雄英でも使われないトイレってあるのね…。
そこでふと、クラスメイトの上鳴ちゃんが話していたことを思いだした。
｢お茶子ちゃん……ここ…『噂のトイレ』じゃないかしら…｣
｢ええっ？！？！う、ううううそ？！｣
『噂のトイレ』。それは、どこの学校にでも存在するであろう七不思議の一つ。それは雄英も例外ではなく、使われていないトイレには、かの有名な『トイレの花子さん』が居るというのだ。地域で『花子さん』の呼び方は異なるが、雄英にはこれといった呼び方がなく、呼ばなくても現れることが多いらしい。
｢だ、だだだ大丈夫やって！！うん！！！｣
｢…そうね、早く済ませちゃいましょう、緑谷ちゃんが待ってるわ｣
そうして個室に入ろうと歩み始めた時、
──ズズッ…っくし、ズズズ…
どこからか何かをすするような、そんな音がトイレに響いた。お茶子ちゃんも私も、思わず歩みを止める。
｢ね…ねえ梅雨ちゃん、今なんか聞こえんかった…？｣
｢聞こえたわ、なんの音かしら｣
耳をすませていれば、時折くしゃみのような音も聞こえる。
──くしゅんっ
──ズズズ…
｢…ここからだわ｣
音を辿って行けば、どうやら手前から３番目の個室から聞こえるようだ。私たちは個室のドアノブへと手をかけ、開けようとした時、
｢………て…｣
｢？！？！｣
｢………てよ…が…だか………｣
小さなうめき声のような…心做しか鼻が詰まったような…そんな声が聞こえてきたのだ。それを聞いたお茶子ちゃんは、悲鳴を上げながらトイレを後にした。私も慌ててお茶子ちゃんについていった。
｢……てよ…｣
誰かのかすかな声を耳に捉えながら。
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ちょこもち - リクエストです！雪女でマイク先生、よろしくお願いします！更新頑張ってください！ (2019年9月2日 19時) (
レス) id: cae02b46bd (このIDを非表示/違反報告)
ruki(プロフ) - リクエストなんですけれど、ぬらりひょんをお願いします!! 飯田君がいいと思うんですよ!! (2019年2月8日 11時) (レス) id: 9e70f2105a (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 智さん» ああぁすいませんんん！！お気に召していただけたようで何よりですうう！！リクエストありがとうございましたああ！！ (2018年6月30日 18時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
智 - 更新ありがとうございますぅぅぅぅ!!そして思っていたよりめちゃくちゃ面白いです!! (2018年6月24日 0時) (レス) id: f95649cda1 (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 智さん» 申し訳ありません、色々ドタバタしていて…書き出しますのでもう暫くお待ちいただければと…！！！本当に申し訳ありません！ (2018年6月4日 16時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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