世界で最も守りたい人

現在 ページ10

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安室side



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手術の末なんとか一命を取り留めた桃だが
目を覚ます気配はない







細い腕から痛々しいほどに
何本も刺さっている管



酸素マスクも装着され
ベッドの周りには、取り囲むように置かれた沢山の機械


、、これら全てで彼女を生かしている









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あの事件から組織は無事解散され
傘下に入っていた神楽夜財閥、その他様々な企業や会社も全て取り押さえた



桃に付けられていたネックレスの電流ボタンも無事確保し、今は公安の金庫で厳重に管理されている




この事件は世界でも話題になり
連日、ニュースで世間を賑わせた







誰もが安堵した事件

だが僕の世界はモノクロのままだった









「桃。おはよう。今日はいい天気だよ」






カーテンを開けると
明るい日差しが室内へ入り込む




僕の左手には
彼女から貰ったリングと僕があげたリングが2つ並んでいる

患者はアクセサリー禁止のため
彼女の分もあの日からずっと身につけている









「、、、、」









まるで人形のように眠る彼女

透き通る肌に長いまつ毛
なめらかな髪



今にも目を開けそうで





、、、そんな淡い期待を持って




今日も僕は彼女の病室へ








君が目覚めた時、隣りにいたい

そんな身勝手な想いで上司に協力してもらい
仕事も極力彼女の病室で、できる限り一緒に過ごした








「、、いつまで寝てる？」






もうじき事件から2ヶ月が経つ

欠かざす週に一度お見舞いに来るコナンくんと沖矢昴、、いや、工藤新一と赤井秀一




みんな君が目覚めるのを待ってる

だから、、、どうか目を開けて笑って








そう願った

そして未来へ→←彼女の正体

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