白 ページ6
ーーー
うっすらと重い瞼を開けると
目の前には血相を変えた零くんがいた
『、、零、、くん？』
「バカ！喋るな！！！」
手やら顔やらに血を付けている彼
『、、零くん、、怪我、は、、？』
「何言ってるんだ！！！自分の心配しろ！！」
そう言われて
急に胸部から裂けるほどの痛みを感じた
あ、そっか
私零くんを庇って撃たれたのか
喋ることすらきつく
徐々に意識が朦朧とし始める
良かった。彼を失わずに済んで
『零、、くん、、が、、怪我、、してなくて、、よかっ、、た』
最後に零くんと呼ぶことを許して欲しい
「だから喋るなって言ってるだろ！！」
大粒の涙を流し懸命に血を止める彼
押さえる手を真っ赤に染めるも効果なく、血の勢いはおさまらない
『今まで、、たくさん、、嘘、、ついて、ごめん、、』
たくさん傷つけてごめん
「お願いだから、、！もうやめろ、、っ！！」
『、、お揃い、の、、リング、、嬉しかった、、』
「ーーっっ、、、！！」
泣いて何も言わなくなった零くん
やっぱり泣き虫なのは変わらないね
あ、やばい、、
眠たくなってきた
体の痛みも感じなくなり
自分がもうすぐ死ぬことがわかった
ねぇ。零くん
もし、許されるなら最後のお願いを聞いて欲しい
最後の力を振り絞り
ペアリングを付けている右手を
彼の頬にそっと当てた
「、、っ、！、なにして、」
君はこれから
たくさんの幸せと愛にめぐり逢い
あの暗闇を照らす月のように
強く、美しく輝くだろう
だから最後はどうか
『笑って、、？』
彼は泣きながら
でも夜空に輝く満天の星のように
ーニコッ
笑った。
神様、最後にわがままを聞いてくれてありがとう
ー
ー
ー
この悲しみも痛みも全て愛に変えて
どうかあなたへ
『、、幸せになってね』
そう言って私は意識を手放した
ー
優しさに溢れたあなたへ
一緒に過ごした時間は決して戻ることは無いと分かっていたのに
いつもどこかであなたの笑顔を探していた
私のモノクロだった世界を
色鮮やかに照らしてくれた君に
心からの感謝を
ー
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 987人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
やっち(プロフ) - とっても良かったです！泣けました (2023年2月5日 7時) (
レス) @page16 id: aabe067d77 (このIDを非表示/違反報告)
MONACA(プロフ) - めちゃめちゃ面白かったです！！ (2020年4月15日 2時) (レス) id: 21fce29ea8 (このIDを非表示/違反報告)
もにょ(プロフ) - いちごミルクさん» ありがとうございます！次回作も計画中なので良ければまた見てください！ (2019年7月20日 21時) (レス) id: f9c0100cfc (このIDを非表示/違反報告)
もにょ(プロフ) - 青龍 葵さん» ありがとうございます！そんなふうに思ってくださり光栄です！残念ですがその後を書く予定はありません、、ですが次回作を計画中なので良ければまた見てくれたら嬉しいです！ (2019年7月20日 21時) (レス) id: f9c0100cfc (このIDを非表示/違反報告)
いちごミルク(プロフ) - 完結お疲れ様です。面白かったです！！ (2019年7月20日 14時) (レス) id: 00ab994726 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もにょ | 作成日時：2019年7月6日 22時
