世界で最も守りたい人

幸せ ページ16

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安室side



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「桃、桃。起きろ、、」








同棲を始めてから半年






今日も僕の隣で
猫のように丸まり、すやすやと眠る彼女






相変わらずの人間離れした容姿。




もっと見ていたくて
思わず、起こすことを躊躇してしまう







『んっ、、、、

、、、、零くん、、おはよ』









ぴょこっとはねた寝癖

まだ眠たい目を擦りながら
僕を見上げる無防備な姿







うん。可愛いな




朝起きたら隣に君がいて
温かく穏やかな日々を送れること。


当たり前のことなのかもしれないけど
それがとてつもなく幸せなことなんだと君が教えてくれた









これから
ずっと先の未来も
太陽のように僕を照らしていて欲しい



どんな僕を見ても隣にいてくれた
もうどんな言葉を並べても
表しきれない君への言葉


本当に不意に
自分でも驚く程に自然に
この言葉が降りてきた






「、、、桃。結婚しようか。」







朝、午前10時

カーテンの隙間から零れる光に照らされ
僕は君へこの言葉を送った









『。。。』






さっきまでおぼろげだった瞳を
ビー玉みたいに見開き









そして









ーー！！！！！









顔を歪めることなくその表情のまま

涙を零した









『零くんほんとに？、っ、冗談じゃないよね？』









涙声で
ぎゅっと僕に抱きついた桃








微かに震える
華奢な身体を抱きしめ








「返事は？」









彼女は咲き誇る花のように笑って






『はい、、！！』








そう言った







愛しい君へ

どんな言葉で
どんな声で
どんな表情でこの想いを伝えれば
僕の気持ちを全て君に届けることができるだろうか





こんなどうしようもない僕を
一人ぼっちだった僕を
君を傷つけた僕を






救ってくれて
寄り添ってくれて
ありがとう




君は僕の全てで
たった1人の愛する人。




何十年、何百年先も君へ愛を誓う






「愛してるよ桃。」







そう言ってキスをした





変わらぬ愛を笑顔を幸せを
これからもずっと。君と永遠に。









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