愉快に目覚め ページ11
「ん…」
静かに私は目を開けた。
眩しい光が差し込む。白いカーテン、薬品の匂い。
保健室か病院だろうか。
あれからどうなったのだろう。体力が消耗しているらしく、思ったように動かせない。
「目が覚めたかい？」
「リカバリーガールっ！」
「と、落ち着きな」
勢いよく起き上がろうとする私をリカバリーガールが抑えた。
「あんた、昨日から丸一日目を覚まさなかったんだよ。それだけ体力を消耗したってことだね。
あんたの個性は人を回復すると体力の消耗が激しくなる。自分に使いすぎるっていうのもね」
全く、気をつけるんだね。そう呆れたようにリカバリーガールは言った。
「あの、皆は……」
「あんたと相澤、13号と緑谷以外は全員無事だよ。
あんたの場合はただの体力消耗。今日には退院できるよ」
「そう、ですか……」
体力消耗。もっと体力をつけろってことだよね。
ああ、もっとちゃんとやっていれば良かった。
相澤先生、大丈夫かな。傷はどのくらいだろう。
「相澤なら隣の病室だよ。お前と話を従ってた。行ってやんな」
「はい」
リカバリーガールにそう言われ、私はベットから起き上がって隣の病室を目指した。
久しぶりに動かす体は何だかだるくて思ったように動いてはくれなかった。
そっと、【相澤消太】と書かれた病室の扉を開けた。
「せんせい、」
「操作か……体はどうだ？」
「少し、だるいだけです。私より先生の方がやばいんでしょう？」
ははっ、と乾いた笑みを浮かべる先生。
包帯ぐるぐるですけど、大丈夫ですか。
「まあ、目に少し後遺症が残るだけで問題もない。お前のおかげだ。お前が個性で治してくれたからだ」
「私のやつは、少しだけ回復を早めただけにすぎません。なんにも力なんて無いんです」
「それでも、だ。それでも俺は救われた。
お前は、ヒーローに向いてるよ」
私にそう言ってくれた相澤先生は、包帯ぐるぐるでも、優しく微笑んでくれたような気がした。
･
続く
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ユウ(プロフ) - まるさん» 教えて下さってありがとうございます！ (2018年9月23日 17時) (
レス) id: 7b0be6fb89 (このIDを非表示/違反報告)
まる - 作品を作る前にルールをしっかりご確認ください。そしてオリジナルフラグをちゃんと外して下さい (2018年9月23日 17時) (レス) id: 799fd80b77 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユウ | 作成日時：2018年9月23日 17時
