明日世界が終わっても mmab ページ27
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ファンタジーな世界線です。
リアルの世界線ではなく一般パロです(一応)
災害という言葉や表現があるので苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。
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Ren side
世界の終わりを見た。
青色が澄む空は暗く分厚い雲に覆われ
大地に根を張る植物は次々と枯れていった。
雷が轟々と鳴り響き大量の雨が降る。
海は荒れて津波に見舞われる街が跡を絶たなかった。
俺はある一つの記事を見て言葉を失った。
ー白い光に包まれた小さな街が一夜で姿を消したー
小さな記事に書かれた文はあまりにも衝撃的だった。
その記事には2つの写真が掲載されていた。
1枚は色鮮やかな綺麗な町並みの写真
1枚は荒れた荒野の写真だった。
同じ画角から撮ったものだと分かったのは
何方にも大きな時計が写っていたからだった。
写真で見てもかなりの大きさがあり決して何処にでもあるような時計には見えなかった。
この記事を見たのはもう1週間も前のことだった。
1週間、長いようで早かった。
この1週間で様々な自然災害に見舞われた街は
俺が見たあの写真のように何もかもが消えてなくなった。
ビルも、公園も、コンビニも、
温かな灯りや人々の営みも。
すべて。
ーもしかしたら、世界は終わりに向かっているのかもー
誰かが発したその言葉は瞬く間に広まり世界は混乱した。
人々の営みが無くなれば世界はまわっていかなくなる。
その証拠に、テレビは点かないし
電車やバスも動かない。
スーパーやコンビニも営業していない。
この3日程で殆どの街は姿を消した。
残っている街なんて両の手で数えられればいい方だ。
慣れとは怖いとよく言ったものだと最近思う。
テレビがつかないから情報は数少ないけど
今この瞬間もどこかの街が姿を消しているかもしれない、ということに焦ったり不安を感じたりしなくなった。
ー後悔しないように、ちゃんと大切な人に会っておいた方がいいぞー
俺の知り合いはそう言い残して2日前に消えた。
不思議な現象が起こるようになってから連絡がよくくるようになった。
今までありがとう、とか
もっとご飯行けばよかったね、とか。
家族や友人。仕事仲間。
返しても返してもキリがないくらいの量も今は1人だけになった。
恋人、だ。
昨日の深夜、電話が掛かってきた。
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作者名：ほのぼん | 作成日時：2021年2月10日 23時
