今日:4 hit、昨日:1 hit、合計:751 hit
小｜中｜大
始まりの音 3 ページ8
グレイはいつ見てもすごい。
握った手は女性らしさをどこかに置いてきたような手であったが、それはその分努力してきた手である。
グレイが居れば、という安心感が俺の心を支配する。
だから俺はどんな時でも振り返らずに戦える。
後ろにはグレイがいるから。
俺が唯一勝てない相手。
それが仲間であり、上司なら心強い以外無い。
まるで獲物を見つけた隼のように加速するグレイは、壁の中ならきっと誰より自由なのだろう。
〇
あらかた片付けた。
周りは巨人の発する蒸気で視界が悪い。
切っても切ってもきりがない、湧いたように巨人は現れる。
君たちの出身を教えてもらっていいかな？
川の近くだったため、移動して水面をのぞき込む。
疲れた顔してるなぁ。
｢……駆逐してやるっ……！！｣
ん？
憎しみしかない声は誰？
｢この世からっ…1匹残らずっっ……！！！｣
志願希望者かな？
いいね。
僕はフードを深く被り川を進む船の手すりに、立体機動装置で上手くバランスをとって乗った。
｢……君、いいね。悪くない。
調査兵団においで。
君の抱えるその気持ちが、きっと君を強くする。｣
私は背中を向ける。
｢僕たちは自由だ。｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ななさまる | 作成日時：2021年6月21日 19時
