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始まりの音 2 ページ7
｢遅かったね、リヴァイ。｣
｢お前が早すぎるだけだ、グレイ。｣
｢僕は君の班長だ、敬語を使え。｣
リヴァイは鼻で笑う。
｢それは無理な話だ。｣
薄氷の瞳は、破壊された壁の穴を見ていた。
｢リヴァイ、僕は君を地獄へと招待する。
来てくれるかね？｣
僕はリヴァイに手を差し出した。
リヴァイは乱暴に手を取り
｢喜んでお受けしよう。｣
マリアとローゼを隔てる壁の上から、飛び降りた。
｢外と近いマリアの方が被害は甚大だ。出来うる限り排除しよう。しかし、怪我は禁物だ。｣
落ちていく中で冷静に指示を出す。
｢わかってる。｣
｢ならばいい。｣
アンカーを打ち込み、巨人めがけて飛躍する。
その姿はまるで獲物を見つけた隼のようだった。
と誰かが言った。
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作者名：ななさまる | 作成日時：2021年6月21日 19時
