転生と王様 ページ6
｢｢｢｢｢｢｢｢｢うぉぉぉおおおおおおお！！！！！｣｣｣｣｣｣｣｣｣
歓声が沸く。
チームも喜ぶ。
でもそれは俺には聞こえないし、見えていない。
相手セッターの悔しそうな顔だけが俺には見えている。
｢…なんでわかった。｣
相手セッターくんは俺を射殺しそうな目で見てくる。
｢…さぁね、俺は教えてあげるほど優しくない。｣
ネット越し。
ただそいつの顔だけが見えていた。
ーーーー
新星ナツメに、バックアタックを読まれていた。
意図的に見ていたのだと思う。
俺が点を取れると思って選んだコースに、
新星は堂々と邪魔をした。
俺は視線をあまり動かさないようにしていたはずだった。
賢いやつが相手だと、視線が暴かれ、読まれることを知っていた。
その小さな動きを早い動きのバレーの試合で見ていたのだ。
異次元。
｢…なんでわかった。｣
聞いてみたかった、天才の意見を。
｢さぁね。｣
天才は高いところから睨みつけるように俺を見ていた。
躓いた段差を睨むような、そんな目線。
ーーー
1-0
初手の得点は心の余裕。
このまま流れに乗りたい。
俺は相変わらず集中モードのまま。
必要な情報だけが
よく見える、よく聞こえる。
南くんのサーブが入る。
安定したコントロールは相手を乱す。
そんなことを気にしないセッター。
おい、
こ っ ち の コ ー ト を 見 ろ よ 。
俺がいる。俺が止める。
俺は初めて意識的にオーラをだす。
相手に圧力をかけることは、相手の焦りを生み出す。
さすがと言うべきか、天才セッターにはあまり効果がない。
効果がないからやめるということも無い。
少なからずそれはストレスになり、ストレスはいずれ爆発する。
ただ俺はその時を、待っているだけ。
狙わずとも訪れるその瞬間を。
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肺の燻製(プロフ) - 703さん» 703様からのコメントに作者の私の心もしっかりと鷲掴みされてしまいました。コメントありがとうございます。ぜひこれからも楽しんでいただければ幸いです。 (3月17日 13時) (
レス) id: f1877497e8 (このIDを非表示/違反報告)
703(プロフ) - コメント失礼します作者様の巧みな文字の動きに毎回心を鷲掴みです！ワクワクが止まりません！新星くんがとってもカッコよくて安定感を持っていながら南くんや東くんなどのキャラもしっかりと作り込まれてい応援が止まりませんとくに最新話の2年生4人に痺れました！ (3月17日 2時) (レス) @page4 id: 122d3150cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肺の燻製 | 作成日時：2024年3月16日 18時
