転生 ページ21
時は過ぎて冬の大会。
3年生が卒部して総当たり戦の出来るような小さな大会にはちょこちょこ参加し、ちゃっかり優勝を頂いたりしたが、大きく記録に残る大会は初。
俺は今日も元気に身につけているネックウォーマーに鼻まですっぽり埋まりながら体育館へと進んでいく。
夏とは違い、ひんやりとした空気。
夏の大会とは違う。
熱々に蒸された
試合となれば関係ないけどね。
ーーー
ー
第一試合は、狸坂南中。
なんでもフェイントやブラフ、囮、引き付けなどを得意とするところらしい。
まずは初戦をおさえ、次の北川第一と因縁の対決をする。
ーー
ﾋﾟｯ!
6-3
3点リードで試合は進む。
3点をリードしたまま1セット目はおさえた。
続く第2セットでは狸坂南中が、こちらの攻撃に慣れて来たのかとってはとられてを繰り返し、デュースの後28-26で勝利を収めた。
そして現在3セット目。
18-15
｢“オープン”！！！｣
俺の声に反応した北斗くんが乱れの少ないボールをあげる。
ﾄﾞﾊﾞﾀﾞｧﾝｯ
しかしそれはソフトタッチを許し、
｢ワンタッチ〜｣
相手のチャンスボールとなる。
騙されるな、惑わされるな、
レフトへ飛んだボールがライトへ。
俺はボールを追いかけレフトからのクロスを止めにブロックで飛んだ。
きっとその時誰かの汗が俺の足元に落ちていたのだろう。
ﾊﾞｧﾝｯ
ﾋﾟｯ!
ドシャットを決め、気持ちが高揚していた時。
着地に失敗し右膝を捻ってしまった。
｢い”っ！！｣
喜びの前に、痛みで俺は床に手を着く。
右手が右膝を押さえていた。
｢大丈夫か！？｣
南くんの心配を手でおさえ、
心配するなと伝えるも右膝は痛い。
ー
そして19-15
その足のまま俺は飛んだんだ。
強く床を踏み切った右膝が大きな悲鳴をあげた。
その悲鳴は神経を通って脳につたわり、声となる。
｢う”っｯ…ｸﾞｩんんっ！！！｣
ﾋﾟｯ!
20-15
痛みで支配された中でなんとか右腕を振り切った。
しかし右足を庇って左足での着地と同時に
俺は痛みでそのまま床へと崩れ落ちた。
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肺の燻製(プロフ) - 703さん» 703様からのコメントに作者の私の心もしっかりと鷲掴みされてしまいました。コメントありがとうございます。ぜひこれからも楽しんでいただければ幸いです。 (3月17日 13時) (
レス) id: f1877497e8 (このIDを非表示/違反報告)
703(プロフ) - コメント失礼します作者様の巧みな文字の動きに毎回心を鷲掴みです！ワクワクが止まりません！新星くんがとってもカッコよくて安定感を持っていながら南くんや東くんなどのキャラもしっかりと作り込まれてい応援が止まりませんとくに最新話の2年生4人に痺れました！ (3月17日 2時) (レス) @page4 id: 122d3150cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肺の燻製 | 作成日時：2024年3月16日 18時
