転生 ページ16
2セット目は新星ナツメの大爆発により勝利を収める。
残る第3セット。
それは呆気ないものだった。
怪物を止めようとする北川第一。
怪物を飼い慣らし、適度に放し飼いをする千鳥山。
予想できない結果を、予想出来てしまう観客。
8点差で勝利を収め、絶対王者・白鳥沢との戦いを千鳥山が勝ち取った。
｢…おい。｣
｢…あ？｣
試合後、天才セッターくんが話しかけてきたのは予想外。
｢お前は俺をどう思う。｣
｢…どうも思わないけど。｣
どう思うと聞かれても、
トスの精度エグイな、どう打ってんのかな、何を考えてボールに触れるのかな、とかは思うけど…
2セット目の前にすごい発言してたから正直興味無いと言うか、勿体ないとしか言いようがないというか、
特にこれといって思うことは無いから、どうも思わないかな。
同じチームでもない。
友達やチームの人間なら、もっと真摯に向き合って考えて発言するけど、
あと牛島さんとか。
バレーのプレイに興味はあっても本人には…
と言うか知り合いでもない人にどう思うか、とか聞く？
参考になるの？それ。
｢…そうか、…俺はお前にトスを上げたい、とは思う。｣
｢…必要ない。｣
いや要らんわ。
興味はあるけど、正確無比で俺たちの意見は無視みたいなトスは要らない。
｢…なんでだ、俺なら｣
｢可能性の範疇だが、…君のトスは、俺を使い切れない。｣
天才セッターくんの言葉に被せた。
俺はその先の言葉を聞いたら怒りを抱いてしまう。
むしろ逆であろう？俺を 殺 しにくるだろう
俺には着いていく自信が無い。
頑張ればついていけるのかもしれない、
でも、
｢俺は君を知らない。だから興味が無い。｣
すごいとは思う、でも目の前の天才セッターくんよりも、
南くん達の方がすごいと思っている。
あの言い方では、いずれ周りの者は離れていくだろう。
君が1人で戦うと言っても、俺たちは最低4人で待ち受けるとしよう。
そう言って俺はその場から離れた。
もう話すことなどない。
｢新星、遅いぞ。｣
｢どこ行ってたんだよ。｣
｢みんなで待ってたよ！｣
この3人のためなら、自由を削られてもいい。
｢ごめん、おまたせ。｣
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肺の燻製(プロフ) - 703さん» 703様からのコメントに作者の私の心もしっかりと鷲掴みされてしまいました。コメントありがとうございます。ぜひこれからも楽しんでいただければ幸いです。 (3月17日 13時) (
レス) id: f1877497e8 (このIDを非表示/違反報告)
703(プロフ) - コメント失礼します作者様の巧みな文字の動きに毎回心を鷲掴みです！ワクワクが止まりません！新星くんがとってもカッコよくて安定感を持っていながら南くんや東くんなどのキャラもしっかりと作り込まれてい応援が止まりませんとくに最新話の2年生4人に痺れました！ (3月17日 2時) (レス) @page4 id: 122d3150cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：肺の燻製 | 作成日時：2024年3月16日 18時
