高専生田中の日常 (ページ8)

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田中ページ8

｢田中。｣

『はいっす！五条先輩！』

悟の隣に見知らぬ女の子がいる。

夏油は朝から驚きを隠せなかった。

しかも五条が振り払わず、むしろ手懐けている、？？

夏油は理解に苦しんだ後、考えることをやめた。

｢悟、おはよう｣

｢ん、はよ、傑。｣

｢ところでそちらのお嬢さんは？｣

『はいっす！自分は田中って言います！夏油先輩っすよね？？さっき五条先輩から聞いたっす！』

にかーっ！っとそれはまるで夜の終わりを知らせる朝日のよう。

夏油は直視できない純粋さに、少し心を傷める。

｢…悟に何かされたら私に言いなよ？｣

『はいっす！夏油先輩！』

The・後輩の田中。
初めて敬われる五条と
灰原に似て可愛らしく見えている夏油。

まるで犬。
それも元気なポメラニアンのよう。

｢あれ、なにしてんの五条夏油。｣

共用スペースにやってきた硝子。

｢あぁ、硝子。おはよう、いま田中さんに自己紹介してたところだよ。｣

｢ふーん、あんた何、1年？｣

『はいっす！田中って言います！お姉さんのお名前聞いてもいいですか？？』

｢家入硝子、よろしく。｣

硝子は手で小さくVサインを作る。

『家入先輩っすね！よろしくっす！』

｢硝子でいいよ｣

｢硝子先輩っすね！りょーかいっす！｣

硝子もまた、田中に可愛らしさを覚える。