田中 ページ7
『ふ〜、やっと帰ってきたっす。』
時刻22時。
任務を終え、高専へと戻ってきた。
補助監督さんから報告書は明日でいいと許可をもらい、
寮へと帰宅する最中、やつと出会った。
「あ?誰だお前。」
『ん?自分すか?田中っすけど。』
月明かりを反射する銀髪のサングラス長身男。
五条悟だ。
『自分は田中ソラって言います!この前スカウトされてここに来たっす!よろしくっすよ!』
「……」
五条は固まる。
その見たこともない術式を持つ女に。
「お前のそれ、何?」
『それってどれっすか?』
彼女は知らない。
六眼のことも、彼のことも。
呪術は知っているが、呪術界のことは何も知らない一般人なのだ。
「お前の術式だよ、色んな術式が重なって複雑すぎて見えない。…………お前、何者?」
『術式?術式視える人っているんすね!すげーっす!なんてお名前ですか??』
「え?あ、五条悟、」
『五条さんっすね!覚えたっす!』
にかーっ!と呪霊を払ってきたのは思えない、疲れを感じさせない笑顔に五条も固まる。
そして、ある心が芽ばえる。
「お前、何年?」
『1年っす!もしかして先輩っすか??』
「おう、オレは2年だ。お前今日から俺の使いな。」
それは悪戯心。
どうせ嫌な顔して、七海みたいなこと言うんだろ。
彼は七海という難解な後輩を持っていた。
しかし彼女は
『いいっすよ!それで先輩が楽しいならいいっす!やります!』
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作者名:肺の燻製 | 作成日時:2023年10月29日 21時