田中 ページ3
田中は1人、任務に来ていた。
『補助監督さん!ここまでありがとうっす!』
もう大丈夫っすよ〜と言いながら車をおりる。
『帳だけ、お願いしてもいいっすか??』
平均的な身長に、少し幼さが残るどちらかと言えば可愛らしい顔立ち、肌は少し小麦色で、日頃運動している成果の出てる足と腕に腹筋。
髪は焦げ茶で目は栗色。
たくさん日光に当たるテニス部のような子だ。
特別美人では無い彼女が他の人を魅了するのはやはり
『補助監督さん!ありがとうっす!安全なとこにいてくださいね!』
この誰にでも等しく接する性格と、太陽の如き笑顔だろう。
ーーー
ーー
『うへぇ、不気味っすね〜』
呪霊がいるんだからそりゃそうか、
とひとりで納得し歩き続ける。
田中のいい所は物怖じしないところだ。
だがそれは悪い所でもある。
『あ、』
気付けば目の前に二級呪霊。
『姿消せるタイプっすか!いいっすね!』
彼女の悪いところ、それは怖いもの知らずなところだ。
人型2級呪霊はその手を鞭のように振るい、
範囲攻撃を仕掛ける
が、
田中には当たらない。
『いい動きするっすね!』
攻撃されながら相手を褒める。
お前はコーチかなにかなのか?
『攻撃終わったんなら、こっちからも攻撃するっすよ!』
田中は一度引き集中する。
そして右手に呪力を込める。
一度地面を向いていた視線を呪霊に戻す。
ーーーロックオン。
『ーーーーーーー黒閃!!!』
呪霊の返り血を浴びたと思えば、もう目の前に呪霊は居なかった。
『おー!綺麗に弾け飛んだっすね〜!』
彼女のずば抜けた動体視力は見逃さない。
161人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:肺の燻製 | 作成日時:2023年10月29日 21時