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田中 ページ2

『やっぱこれっしょ!!』


そう言って田中が取りだしたのは、飴。

色とりどりのフルーツが袋には描かれており、
よく知る飴だと少しだけ懐かしさを覚える。


「これって??」


片手に飴をもらいながら、首を傾げる灰原。


『お近付きのしるしに、ってやつっすね!』


七海も片手で受け取りながら、
その子供っぽさに少し笑みがこぼれる。



「…ふっ、ありがとうございます。」



『お、七海さんいい笑顔っすねー!』


そう言われたのが恥ずかしかったのか、七海はすぐに無表情に戻る。



『あらら、悪気はなかったんすよ?』


眉を八の字に寄せ、困ったように笑う田中。



「そーだよ七海、こういう時はなぁ〜」


そう言って灰原は飴を握り



「ありがとな!田中!」


満面の笑みでお礼を言った
それにつられて田中も



『はいっす!灰原さん!』


また向日葵のような笑顔を咲かせた。


それが初夏の話。

田中→←田中



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作者名:肺の燻製 | 作成日時:2023年10月29日 21時

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