呪術師##の日常 (ページ4)

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鬼ページ4

ーーーもう前の時間軸に戻ることは不可能だ。

自分の術式は自然と全てを理解出来ている。

だからこそわかっていた。
もう前の時間軸に戻れないと。

『誰ガ為ノ物語(だれかのおはなし)』は僕が一度体験もしくは読み込んだ物語の力を借りるもの。

それが自分の持つ術式の順転。

自分の術式の反転は
『僕ノ為ノ物語(ぼくのせかい)』

僕が一度経験した時間へと戻すというもの。

しかしこれはどの時間に戻るのかはランダムである。

そして一度しか戻れないということ。

もう戻れない。
やり直すことは出来ない。

僕はやり直した後の世界が怖くなってしまった。
みんなとどう接していけばいいのか。
どう関わっていけばいいのか。

もう戻せないから。

だから逃げ出した。

自分を思い出しうるものは全て回収し
何もなかったかのように。

野良の呪術師として
僕は

鬼の面をつけ

男物の袴に

背の高い下駄。

僕は…、、

特注の刀型の呪具を持ち

様々な物語を読み漁り

新たな僕へと進化する。

ーーー

呪術師界隈にて
田中ソラとは知らず
『鬼神』と呼ばれることとなる。