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「蘇芳、大丈夫か〜？」
「何とか。籠手切、こんな感じで大丈夫かな？」
「はい、合わせの向きも問題ないですね。大きさは問題ないですか？」
「うん。主が選んでくれたから」
「よし、そんじゃあ寝ようか蘇芳は明日大変だろうしね」
桑名の言葉に蘇芳は首を傾げる。確かに来たばかりで慣れない事ばかりだろうが一体何があるというのだろうか。他の皆は何かを思い出したように頭を抱えたり、苦笑いを浮かべたりしている。
「あれかぁ……来たばかりで大変なんだよなぁ。お腹痛いって言ってもやめさせてくれないし」
「あればっかりは本人次第ですからね」
「なに？いったい何があるの？」
ズンと沈んだ空気について行けずに蘇芳はアタフタとする。そんな蘇芳の肩を豊前がぽんと叩く。
「簡単に言えば出陣だ。……なあ、本当に蘇芳もいかねえとダメか？」
「駄目だろうね。この本丸では必須の事だから」
「よ、良く分からないけれど、頑張るよ。私も刀だもん」
初陣で無様は晒せない。意気込んだ蘇芳の頭を労いの意味を込めたいくつもの手が撫でた。
意気込んだはいいものの、初めての睡眠というものは蘇芳にとっては難しいものだった。誰かが身じろぐ音。風の音。草木の音。月の光。優しいものであると、敵は無いものであると知っているはずなのに、気になって仕方がないのだ。
(どうしよう)
明日は初陣だと分かっているのに。人の身は睡眠が必要だと今までの主たちを見てきて知っているのに。
布団の端を掴んで無理やり眠ろうとしていると、ポンポンと優しく叩かれた。
「蘇芳、寝れねえなら少しいいか？」
「豊前？ごめんなさい。起こしちゃった？」
「いいや。俺もそうだったからさ。いい方法知ってんだ。厨行けるか？」
眠ることが出来るのならなんだっていい。蘇芳は頷き、布団から抜け出すと豊前と一緒に厨に向かった。
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yuuuuui_0131(プロフ) - 更新ありがとうございます！！本当に大好きです！！無理せずに更新頑張ってください！応援してます！！！！ (6月8日 21時) (
レス) @page23 id: 8c737f26a1 (このIDを非表示/違反報告)
time rain(プロフ) - らむさん» らむさんありがとうございます！あまり更新頻度は高くありませんが、完走できるよう頑張ります！ (2022年1月5日 9時) (レス) id: f96f3e1548 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - 凄く好きです…！！！！更新を楽しみにしています！ (2021年12月28日 16時) (レス) @page6 id: 39bdeb846c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：time rain | 作者ホームページ：http://id34.fm-p.jp/455/sigureneko/
作成日時：2021年12月19日 12時
