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「蘇芳の部屋は江派の隣にしようか。襖を開ければ一部屋として使えるしね。分からないことがあれば彼らに聞けばいい」
「はい。ありがとうございます主」
 新しい寝巻きや簡単な生活用品一式を審神者から受け取った蘇芳は嬉しそうに仲間の待つ部屋へと戻る。
「お、戻ったな。足りないもんとかは言えよ。走って買ってきてやっから」
「うん。ありがとう豊前。でも、今は何が足りないのか、何が必要なのかもわからないから」
「それもそうか」
「さて、それじゃあ蘇芳も戻ってきたことだし、始めよう」
 松井に促されて江の者は円になって座る。一体何が始まるんだろうと蘇芳が首を傾げていると、篭手切が一枚の紙を出してきた。
「これからの決め事を纏めたものだよ。蘇芳は女士だからね。ほっといても何とでもなる男士とは訳が違う。しばらくは窮屈だと思うが」
 紙に書かれた項目はいくつもあり、同派の彼らに窮屈な思いをさせてしまうのではないかと、蘇芳はしゅんと項垂れる。
「ごめんなさい私のせいで」
「いいんだよ。お前が来てくれただけで十分嬉しいんだ」
「そうです。同胞が増えることは喜ばしいこと。頭もお喜びでしたから」
「私たちはずっと、蘇芳さんのことをお待ちしていたんですよ!」
「気にしなくてもいいんだよ〜。もっと気難しい刀はいっぱいいるしね」
「むしろ蘇芳は大人しい方だよ。気負い過ぎるとお腹痛くなっちゃうから程ほどに」
 同胞たちの気遣いに蘇芳はふわりと微笑んだ。その笑顔をもし審神者が見たらやはり彼女も江派なのだと感心したことだろう。
「それじゃあ寝る支度をしようか。着替える時は襖を閉めるんだよ。分からないことがあれば籠手切に」
「わかった。それじゃあ、行ってきます」
 審神者にあてがわれた部屋に入り、襖を閉じる蘇芳。その間に他の面々は布団を敷いていく。はなから部屋を隔てて生活する気はないようだった。勿論、今のように必要な場合には襖を閉めるようだが。
 記憶にあるかつての主たちとその奥方達の真似をするように蘇芳は着替えていく。これもまたなれるまでに時間が掛かりそうだと、江派の戦装束のように着やすい寝間着がないか誰かに尋ねてみようと蘇芳は決めた。

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設定タグ:刀剣乱舞 , 豊前江 , 刀剣女士
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yuuuuui_0131(プロフ) - 更新ありがとうございます!!本当に大好きです!!無理せずに更新頑張ってください!応援してます!!!! (6月8日 21時) (レス) @page23 id: 8c737f26a1 (このIDを非表示/違反報告)
time rain(プロフ) - らむさん» らむさんありがとうございます!あまり更新頻度は高くありませんが、完走できるよう頑張ります! (2022年1月5日 9時) (レス) id: f96f3e1548 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - 凄く好きです…!!!!更新を楽しみにしています! (2021年12月28日 16時) (レス) @page6 id: 39bdeb846c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:time rain | 作者ホームページ:http://id34.fm-p.jp/455/sigureneko/  
作成日時:2021年12月19日 12時

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