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蘇芳が潜っていったゲートを豊前はジッと見つめる。
「そんなところにいないで、心配なら指揮部屋に来れば良いのに」
そんな豊前に声をかけたのは審神者だった。指揮部屋はその名の通り戦場へ向かった刀剣男士へ指示を出す部屋のことだ。進行も撤退もそこから審神者が決めている。
「あんたこそ、早く行かなくていいのかよ。蘇芳はもう向かったぞ」
「向かっている途中で君が立ち尽くしているのを見つけてね。1番に迎えたい気持ちはわかるが、君の足なら大丈夫だろう」
審神者はそれだけ言うと指揮部屋へ向かって行った。
「敵わねえなぁ」
審神者の方が豊前達よりもずっとずっと年下だと言うのに何年も将として指揮を執り続けてきた審神者はこの本丸の誰よりも大人びて見える瞬間があるほどだった。
「待ってくれ主、俺も行く」
指揮部屋へ到着すると審神者は素早くパネルを操作し様々な画面を映し出した。現地の様子、蘇芳の状態、戦局。その他刀剣男士が勝つために必要なものだ。
「うん。無事に着いたようだね。敵影はなし。蘇芳も落ち着いているようだしまずは安心かな」
「……なあ、主」
「なんだい？」
改まって声をかける豊前に審神者は振り向くことなくは返事を返す。
「あいつさ、気をつけろって言っても江のために無様は晒さないって言うんだ。俺はあいつ自身に怪我してほしくないだけだってのに。ちっとも伝わらねえ」
その言葉に審神者は肩をプルプルと振るわせる。
「何笑っとんかちゃ」
「いや、すまない。そうか、そうか豊前がそんなことを言うようになったか。顕現した当初はご飯は食べないし睡眠も苦手、挙句の果てにすぐどこかへ行ってしまいそうなほど自分に頓着しなかった君が」
成長したなぁとカラカラ笑う審神者に豊前はカァッと顔を染めた。
「それは！そうっちゃけど！……それ蘇芳に言うなよ」
「わかったわかった」
それでも笑いが収まらない審神者を豊前は悔しそうに睨みつける。やはりこの人間には勝てないのだ。
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yuuuuui_0131(プロフ) - 更新ありがとうございます！！本当に大好きです！！無理せずに更新頑張ってください！応援してます！！！！ (6月8日 21時) (
レス) @page23 id: 8c737f26a1 (このIDを非表示/違反報告)
time rain(プロフ) - らむさん» らむさんありがとうございます！あまり更新頻度は高くありませんが、完走できるよう頑張ります！ (2022年1月5日 9時) (レス) id: f96f3e1548 (このIDを非表示/違反報告)
らむ(プロフ) - 凄く好きです…！！！！更新を楽しみにしています！ (2021年12月28日 16時) (レス) @page6 id: 39bdeb846c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：time rain | 作者ホームページ：http://id34.fm-p.jp/455/sigureneko/
作成日時：2021年12月19日 12時
