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「 …苺との関係が推しなんじゃなかった? 」
ドア側に両手を突かれて、ドアと中村さんの間に閉じ込められる。暗がりの中に見える中村さんが、困ったような顔をしていた。
「 …そうだけど… 」
「 今までずっと、苺に嫉妬するどころか応援してて、俺意外と気にしてたんだけど 」
「 そ、…うなの? 」
「 そ。でも、マリア…小池さんと俺がキスしてて、嫉妬したんだよね? 」
そんな恥ずかしいとこ確認しないで欲しい。
そう思いつつ、小さく頷く。
はあ、と再び中村さんの口から溜息が漏れた。
「 …そういうの、彼氏としてはときめくしかねえよな? 」
中村さんを見上げると少しだけ赤面しているようにも見えた。
まるであのシーンのように______ 中村さんの手が私の頬に寄せられて、あのシーンをなぞる。
暗いからか、そんなことを言われたからか、その間いつもより中村さんの香水の匂いがした。
「 …俺、ドラマ中は役に入り切ってるから。俺っていうより明智五郎だから、あの時の俺はマリアにキスしたいと思ったわけだけど。
普段は、したいのはAにしか思わない 」
低く囁かれて、腰が砕けた。
ずる、とドアにもたれて座り込んだ私を見て、小さく中村さんは吹き出した。
「 …本当、Aは可愛いね? 」
「 そういうのサラッと言わないでください… 」
中村さんの作品は全部好きだけど。
生身の中村さんの破壊力には、敵わない。
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(にゃん) - sunutantomotanさん» はじめまして、コメントありがとうございます!励みになりますTT これからもゆっくりやっていくので気楽にお楽しみ頂ければと思います〜 (2020年5月21日 21時) (レス) id: 537a509e0e (このIDを非表示/違反報告)
sunutantomotan(プロフ) - はじめまして♪更新楽しみにしております。頑張って下さいね^^ (2020年5月20日 12時) (レス) id: a52851d70a (このIDを非表示/違反報告)
(にゃん) - 愁さん» おはようございます!読んでくださりありがとうございます! なんとなく、発音良さげに言うとこう聞こえるかなー、みたいな感じです。カタカナ英語じゃなく誇張した感じ、といいましょうかね??笑 なんとなく中村さんがこう言うシーンが浮かんだのでした (2020年5月18日 8時) (レス) id: 537a509e0e (このIDを非表示/違反報告)
愁 - 続けてのコメントですみません(>_<) これ正しくはリピートアフターミーではないんでしょうか? (2020年5月18日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
愁 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 夜遅くにいきなりすみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 中村さんと「ようこそ」--1 のここの台詞 「 言ったら慣れるって、はい、リピィトエフタミ-、ともぅや! 」 (2020年5月18日 2時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:(にゃん) | 作成日時:2020年5月2日 20時