サミシガリヤ２【中村海人】 (ページ8)

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「Aちゃーん、おーい朝ですよー」

うみくんの声がする、

でもまだ、眠い。

「…起きないとちゅーするよ？」

『ちょ、待って！！！』

「あっ起きた、」

んふふ～おはよお、と言いながら可愛い笑顔で笑う。

…私今絶対世界で1番幸せ。

『てか朝って言いましたか？』

「言いましたあ、昨日Aちゃん

全然起きないんだもん。帰ろうとしたけど寝言で、

うみくんって可愛い声で言うの聞いたら帰れないよね～～」

可愛かったな～ってうみくん。

えまってまってまって。

『え、寝言でそんなこと言ってた…？？』

「ハッキリ言ってました～

俺嬉しかったなあ、やっとだもん。」

『？やっと？』

「あ、気にしないでこっちのお話。

てか熱はもう大丈夫そう？」

『あ、測ります…』

体温を測ると、

『あ！36.5度！平熱に戻りました！』

「よかったよかった～ほっとしたよ」

『今日、水族館だもんね？楽しみだね！』

そう言うと、うみくんの顔は少し曇る。

「え、もしかして、水族館行こうとしてる？」

『え？うんだって熱下がったもん』

「だ！め！今日は1日安静にしてなさい！

水族館はいつでも行けるよ？」

…おこられました。

『…初デート…』

「俺はさ、Aちゃんと

付き合えただけでめっっっちゃ幸せなの、

だからデートは体調が万全な時行こ？」

『…わかった、』

腑に落ちないけど、しょうがない。

元はと言えば風邪をひいた私が悪い。

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