サ ミ シ ガ リ ヤ【中村海人】

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『う、みくん…？』




｢さっきの、見てたから大丈夫かなって思ってた



来てみたら案の定辛そうだったからね、｣






そういえば同じ大学だっけか、


…見られてたのか、恥ずかしい。






『また情けない所見られちゃった、


…恥ずかしいな。』





｢そんなこと思わなくていいよ今更、



…俺に甘えていいよいっぱい。｣





そう言われると、感情が溢れてくる。





『っ…今日もっ時間ありますか…』



｢ん、いいよ空けとく。｣







申し訳ないとは勿論思った。



だけどこの溢れる感情と涙を抑えられない。







｢Aちゃんは、俺といる時ずっと泣いてるね｣




『うっ…ごめんなさい、』







｢いーよ別にぃ。でもいつか泣き顔より


笑顔が沢山見れる日が来るといいな｣









この言葉の意味はよくわからなかったが、



まあいつか吹っ切れたらいいなと思った。







｢あ、今日は俺ん家ね｣



『えっ！？なんで？！』





｢お店だと思い切り泣けないじゃん、



昨日も不完全燃焼〜だから家ね！｣






『えっえぇ…ここからうみくんの家わかんない…』





｢授業終わったら連絡ちょーだい、


一緒に行こ｣





じゃ、あとでね〜と言って歩いていく。





なんだこの展開、



いやいいんだよいいんだけど、



さすがに、緊張しますよ中村さん。





まあおかげで涙は引っ込みました。








＊

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