初恋〜この気持ち、必ず伝えてみせる〜パート３

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真井Side


「…どーしよー…かなー…」


まるで他人事のように言う俺に、椎名はバシッと俺の頭を叩いた。


「って！」


「何がどうしようかなー…よ！そこは、『俺は絶対あいつには渡さない。なにがなんでもAを奪い取る！』くらいの勢いで言いなさいよバカ！」


なんだその言いぐさ…。


さっきまで「どうしてあたしってこんなに力が強いんだろう…」ってしょぼくれてたくせに。


叩かれたこととバカと言われたことで腹が立ち、ムッとした顔で言い返した。


「なっ…そう簡単に言うなよ！こっちは振られてショック受けてんだぞ！んなこと言えるかよ…」


「まだ振られてない。保留でしょ？」


カルピスの缶を片手に持ちながら、きっぱりと言い切った椎名。


…確かに、返事は聞いてないけど…


「…あんなもん、振られたのと同じだろ…」


つーか、玉砕覚悟でAに告白したんだ。


この結果は当たり前のこと。


椎名もそれはわかってるはずなのに…。


「あの二人はもう両想いだろ？今頃、どっちかが告白してたらそのまま二人は…」


「いや、それはない」


またしても、椎名はきっぱりと言い切った。


「…根拠は？」


「あの二人に、今告白できる勇気なんてないわよ。Aはあんたに告白されて多分戸惑ってるからそんな余裕なんてないと思うし…神谷君だって、ね」


「…なるほど」

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