初恋〜この気持ち、必ず伝えてみせる〜パート３

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真井side


「べ、別に思ってねーし…」


ふいっと椎名から顔をそむけた。


いや、あまりにも椎名が俺を凝視するから…ねえ？


「うそ。絶対思った！あたし、そういうの当てれるの」


「…うそつけ」


それって、言い換えれば人の気持ちがわかるってことじゃん。


しらけた顔で言うと、椎名は少し怒ったように言い返してきた。


「ウソじゃないし！なんか…その人の顔をジーって見てると、あ、今こういう気分なんだろーなってのが…わかるんだ」


「ふーん…それってある意味才能だよな？」


「才能って…全然普通だから！」


俺が言い過ぎに言ったからか、椎名は笑って答えた。


全然言い過ぎてはないよな…？


「普通じゃないよ。俺、そういうの絶対当てられないと思うし」


「そんなことないって！んー…例えばさ、人にはオーラってものがあるじゃん？」


「オーラ…？」


オーラという言葉に引っ掛かり、思わず聞き返した。


オーラって、わかるものなのか？





「そう。オーラっていうか…もし、嫌いな人と喋ってたら声のトーンが落ちてたり、好きな人とだったら目輝かして顔がイキイキしてたり…そういうの、なんとな〜くわかるでしょ？」


「…確かに、わかるかも」


Aもそうだった。


神谷と喋ってるときのあいつは、一段と嬉しそうで、とびっきりの笑顔だった。


A…やっぱり、俺じゃあいつのこと越えられないのかな。

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