制服革命５ / Shori.S

FATE. ページ14

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「目も手も、縛られてたんだろ？」


「どうやって逃げてきたんだよ、」



先輩が、コーヒーを口に含んで、
あっちぃ、と僕を少し睨んでは
フーフー息を吹きかけた。








「…何日めだろ、」





「目は塞がれて、身体も拘束されてたし、」

「食べ物も飲み物も口にしてなくて、」






「意識が朦朧としてたんだけど、」









「突然…チャイムが鳴ったんだ」




「誰かが助けに来たんだって…思ってさ、」


「叫んだんだ、誰か！って」









そしたら、部屋のドアが開く音がして、
ナイフか何かで切りつけられて、
変音機から、殺すぞってそいつの声がした。







そいつは訪問客の相手をするために、
部屋を出て行こうとしたのか、気配が離れて、





…音がしたんだ。
何かが落ちる、…硬い音。




直感でその音が、俺を切りつけた何かだと思った。






そいつが部屋を出て行って
後ろ手に縛られた手を必死に動かして
縛られた足を必死に動かして、それを探した。




手に硬いものが当たった時、

ほんとに、ほんとに、奇跡だと思ったよ。








健人くんは、ぽつりぽつりと
一つ一つ思い出すように呟く。









手を縛るロープを必死に掻きむしってロープを切った。

おまけに傷はついちゃったけどね、と照れたように笑う健人くんの腕には無数の細い傷がある。








なんとか、手足を自由にして、


目隠しもとることができて。




数日ぶりに色がついた世界に
目がチカチカしてよく見えなかった。


だけど、早くここから出なきゃって、油断していたのか、鍵のかけられていなかった部屋から逃げ出したんだ。




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