彼のミルクティー。

#milky ページ36

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「んん、っ」


いつのまにか寝てたみたい。

伸びをして初めて
さっきまであった重みがないのに気付く。




代わりに彼の匂いがする
ブレザーがかけられてる。





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「佐藤くん、？」



「なに、」



すぐに声が返ってきて
驚いて振り向く。





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「もう6時間目終わっちゃうんだけど」


「へ、？」


時計を見たら3時をさしてる。





「起こしてよ！」



「うるさいなあ」




気配が近づいたと思ったら
テーブルに置かれた2つのコーヒーカップ。




コーヒーの香りが鼻をかすめる。






「生徒会室って何でもあるんだね、」


佐藤くんは楽しそうに
コーヒーを口にした。




確かに内装が他の部屋よりも豪華。

さっきまで気持ちよく寝れたのも
ふかふかのソファのおかげ。







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「せっかく入れてやったのに飲まないの？」



不満そうに頬を膨らます
佐藤くんが、子供っぽく見える。







佐藤くんの無言の圧力に負けて
コーヒーカップに手を伸ばす。




口に含むと広がる香り。



「おいし、」



「でしょ？」




6時間目の終了のチャイムが鳴る。



初めてのサボり。


初めて、佐藤くんが優しい笑顔を浮かべた。



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