彼のミルクティー。

#milky ページ29

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「春って夕方でもぽかぽかだー」


んんーって伸びをする中島くんが
夕焼けのオレンジ色に染まる。




言うこともいちいち可愛い。

ため息をつきたくなるほど
きれいな横顔から目を反らせなくなる。





「ん？」


私の視線に気づいて
私を見る。



「あ、いや、」


「中島くんって、佐藤くんと、…」


「あー、俺ら中学一緒だったんだよ」


私の疑問に気づいて
中島くんがちょっぴり寂しそうに笑う。





「勝利になんか言われたの？」


「あいつ不器用だから」

"すぐキツイこと言うからさ"



その言葉に思わずブンブンと頷く。






「あ、やっぱりか〜、ごめんね」


「許してやって」


ふは、って笑う中島くんに
キュンとする。






中島くんの目に私が映って気づく。

…今私、中島くんのこと独り占めしてる。

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