ヤクザに追われてます (ページ8)

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今日1日災難ばっかりだ

今まで人生の中で逃げてきた不幸が今日１日に降り掛かってきたみたいで

涙が止まらなかった

ボタンは全て外されているし、ていうかボタン飛び散ってるし

目の前には知らない男いるし

変なとこ触ってくるし

貴「ごめ…なさぃ…」

私は近づいてくる男の顔を避けることさえもできなかった

キスされる…今まで誰にもされたことなんてなかったのに…

貴「誰か…助けて…」

あと数センチのところで、男が倒れ込んだ

もう1人の男も地面に倒れ込んでいる

貴「ぇ…」

目の前にいるのはあのヤクザの人だった

私は力が抜けて地面にへたりこんだ

『手前また逃げやがって。まぁそんなに嫌なら今回は許してやろうと思ったがこっちは治安がクソ悪ぃからな。もしかするとどっかのクソ野郎達に目ぇ付けられてるかもしれねぇなと思ってきてみれば案の定そうだったみてぇだな』

この人は私を助けに来てくれたの？

このヤクザが？よりによって私を？

貴「あ…の…」

『その服じゃ帰れねぇだろ？取り敢えず事務所来いよ』

そういうとヤクザの人は私の手を引っ張って無理矢理立たせ、俗に言う姫抱きをした

貴「ｷｬｯちょ、やめてくださいｯ///」

ボタンが閉まらないため、下着がすごく見える

『あ''？なんだよ!!』

貴「いや、降ろして下さいｯ///」

『あ''ぁ''？んだよ!!』

私の顔を見て睨んだ

貴「ﾋｯ！い、いや、その…し、下着が…見ぇ…」

すると彼はやっとら私の下着が丸見えなことに気づいた

そしてそのままガン見された

貴「ぁ…のｯ///」

『あ？』

いや、『あ？』じゃないよ！

ガン見すんなよ！恥ずかしいわ！

…なんて心の声を口に出せることも無く、ただただガン見されるのであった

貴「ん…」

どんどん顔が赤くなる

これ以上抵抗も出来ないしどうしよう…

『あ、悪ぃ』

かれこれ5分くらいガン見していた彼がやっと口を開いた

貴「ぃ、ぃぇ…///」

恥ずかし過ぎて声が小さくなる

「…へ？」

すると彼は私を下ろし、背中を向けてしゃがみ込んだ

『ほら、乗れ』

俗に言う「おんぶ」だろうか

いくらなんでもヤクザにおんぶしてもらうって…

「い、いや、大丈夫です！」

私が言うと、いきなり足を捕まれ、体制を崩した私はその広い背中へと倒れ込んだ

「ぅわ！」

『ちゃんと捕まってろよ』

そう一言いい立ち上がる

その背中が思いの外居心地が良くて、黙ってしまった