アンナチュラル【短編集】

（名前）ちゃんの彼氏 ページ5

「ねぇねぇ、Aってさー、彼氏いるの？」

「あー！それ私も気になってた！」

「だって、絶対モテるでしょ！？」

『いやいや、ないから笑』

ミコトと夕子がついにあたしの彼氏の話に！

ずっとそれだけは触れさせないようにしてきたのに
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「ねーぇ、Aってかれ＿」

『ごめーん、神倉さんに呼ばれてて！』

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

とか、それっぽい時は避けてたのに

今は言い訳がないから彼氏について話すしかない･･･

「＿＿いるの？」

『え、？なんて？ごめん、聞いてなかった笑』

「ちょっとー、しっかりしてよー笑」

「だから、彼氏いるの？」

正直に言うしかないか

『ま、まあいるけど』

「「キャー」」

「うるせぇ、ちょっと黙れねぇのか」

『あ、中堂さん、すいません』

「あ、中堂さーん
今、Aの彼氏の話してて」

中堂さんは飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになっていた

「って、大丈夫ですか？」

「気にするな」

「で、で？？その彼氏ってどんな人？」

ニヤニヤしながらミコトと夕子に聞かれる

『んー、えっと、ちょっと不器用で愛情表現が上手くできなくて、でも優しくて、かっこよくて、すごい人で尊敬してて、いつもは見れない顔を二人きりの時は見せてくれて、たまに甘えてきて＿』

「ちょ、ちょっと待て」

『？なに？』

「すっごい惚気に聞こえるんだけど！！」

夕子に叫ばれて顔に熱が集まってきた

『あー、ごめん喋りすぎた』

自分でも顔が赤くなってることがわかった

チラッと中堂さんを見ると少し耳が赤くなっているような･･･

男装女子→←意地悪な中堂さん

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