アンナチュラル【短編集】

Rock様リクエスト ページ17

「おい、A」

中堂さんに呼ばれる

今日は結婚記念日！

『んー？なぁーに？中堂さん』

覚えててくれたんだ、とにやける顔を抑えながら中堂さんに返事をする

「何をニヤけてるんだ」

『え？だって、結婚記念日覚えててくれたんでしょ？』

そう思うとニヤけが止まらない

まあ、中堂さんはあたしの名前を呼んだだけなんだけどね！

それだけで分かるようになったのは、やっぱり結婚してからかなー？笑

「ま、まあそうだが」

少し照れくさそうに言う彼は少し可愛くて不意に笑ってしまった

「何笑ってる」

少しご立腹の様子

『そんなに怒らないでよ･･･。だって中堂さん可愛かったんだもん』

正直に言うと

「俺に可愛いと言えるぐらいになったんだな、A」

そう言いながらキスをしてくる

だんだん下になってきて＿＿

「なにしてるのぉ？」

あたしも中堂さんもびっくりして後ろを向くと起きてきたばかりの理人(息子)が立っていた

『な、なぁーんにもないよー？』

「そうだな、結婚記念日だし、遊園地にでも行くか」

あたしはびっくりした

なぜなら、中堂さんはいつもなら面倒くさいとか、人混みの所へは行かないからだ

結婚記念日だからって無理してでも遊びに連れていってくれる

そんな中堂さんにもっと惚れてしまった

『いいね！家族で行こっか』

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

あたし、理人、中堂さんの順番で手を繋ぎ歩く道

それがこんなに幸せだとは思わなかった

遊園地に行き、帰る途中

理人は疲れてしまったのか中堂さんの背中で眠っていた

『ねぇ、中堂さ＿＿』

「おい、その中堂さんっていうのやめねぇか」

意味がわからず立ち尽くす

『？？呼び方の問題？』

「あぁ、俺たち結婚もしてるし子供もいるのに、なぜお前は中堂さんのままなんだ？」

そういえば、そうだな

言われてみればそういう気もする

『えーっと、･･･成り行き？笑』

「だから、その、俺のことは中堂さんじゃなくて＿＿」

『あー、下の名前で呼べってこと？』

「まあ、そういうことだ
だって、俺はAって呼んでるのにお前だけ中堂さんはおかしいだろう」

『まあ、そっか！えーっと、系･･････くん？？』

言ったあとに恥ずかしくなって下を向いたあたしに

なかど＿＿系くんは、顎を持ち上げ触れるだけのキスをした

「可愛いことすんなよ」

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