アンナチュラル【短編集】

＊ ページ12

バレンタイン当日

ついに来てしまった

『おはよーございます！チョコ作ってきたんでどうぞー』

「わ！ありがとー」

「おー！ありがとー」

「やるんでしょ？」ｺｿｯ

そう東海林さんに言われて顔が熱くなった

『あ、の六郎くん！
これ、皆とは違うチョコ！本命だから』

「え、いいの！？ありがと！」

『今日、帰る前あたしの所まできてくれない？』

「？うん、分かった」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「どうしたの？」

ドキドキ胸の音

六郎くんに聞こえそうなくらいドキドキしてる

『あの、ね
まだ六郎くんに渡すものがあって･･･』

「ホントに！？」

『あたしを貰ってくれないかな･･･なんて』

恥ずかしくて俯いたが

六郎くんの手によって阻止された

「ふふ、僕もAが欲しいな･･･なんて」

お互い顔が赤いまま

引き合うようにキスをした

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

後日

「二人とも小っ恥ずかしいこと言い合ってたね！」

『き、聞いてたんですか！？』

「見てたんですか！？」

ミコトさんと東海林さんとかにみられてたらしく

恥ずかしい、あの現場を見られるなんて･･･

「あの後どーなったの？」

『どーもなってません！！』

顔を赤くして叫んでるあたしに向かって可愛いとミコトさんの声

「あの後は僕がAを貰いました」

はにかみながら言う六郎くんはより一層かっこよく見えた

『もぉー！六郎くんったら！』

「本当のことじゃん？笑」

周りの人はその光景を微笑ましく見ていたとか

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