【SERVAMP】謎かけエスプレッソ (ページ2)

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解けないページ2

彼の名前は赤井萩(あかいはぎ)というらしく、喫茶店の店長らしい。

あれからオレは暇があればそこに入り浸るようなり、彼から与えられる謎を解くのに毎回苦戦している。けれど、結局謎を解くことができなくて。
一杯のエスプレッソと一緒にまだまだですねという言葉が渡される。

「御国さんはもう少し頭を柔らかくした方がよろしいですよ。そういう問題ですから」
「そう言われてもねぇ…せめてヒントとかくれてもいいのに」

エスプレッソを一口飲みながら言う。赤井はその言葉に小さく唸り、苦笑いで答えた。

「今までの問題、全部答えが同じなんです」

まじか。
問題の出し方は毎回変わっていて、問題文から読み解く文章問題だったり記号や文字の羅列から組み替えて答えを導きだしたり。だから、答えも毎回違うものなのだと思っていた。

でも、そうか。解答を言わないのはそういうことだったのか。

「あ、フルーツタルトふたつ。アベルの分は小さくね」
「はい、かしこまりました」

笑い、厨房へと消えていく赤井。そして暫くすれば可愛らしい食器に乗せられてフルーツタルトが目の前に置かれた。

来るたびに疑問に思うこと。客はいつもオレだけで、店員も赤井だけ。

確かに外装では少し喫茶店とは分かりにくいが古風な雰囲気だし他の客がきても可笑しくない。なのに、オレ一人。店員の件は、恐らく赤井が一人で経営しているのだろう。こじんまりとしているし、なんも不思議なことはない。

けれど、出入口にある同じ制服を着た男女の写真が不思議に思わせるのだ。