-桃色のターン ページ8
.
『今更どんな気持ちでカミングアウトしたら良いか分からないですし、気まずいです』
佐久「ふーん。俺はAがSnowManのファンだって聞いて嬉しかったけどな〜」
・・・アイドルとして100点満点の返しだなぁ
佐久間君の口から "嬉しい" という言葉が出てきたことに対して捻くれたことを考えていると、撮影の準備が整ったのか、スタッフさんから「お願いします」と声が掛かった。
カフェの店員さんから注意事項などの説明を受け、ドックフードを手に持ち、スタッフさんに誘導されるがままに仔犬達がいる場所へと向かう。
どうやら仔犬達は人懐っこいらしく、いや、もしかしたらドックフードのお陰かもしれないが、私達を認識すると直ぐに尻尾を振って集まって来てくれた。
あまりの可愛さに思わず笑顔が溢れるが、カシャッというシャッター音が耳に入り、表情が固まる。
カメラマンさんから「リラックスして」「カメラは意識しなくて良いから」「自然に」という指示が入るが上手くできない。
そんな私の緊張が伝わったのか、私の周りにいた仔犬達は佐久間君の方へと行ってしまった。
佐久「あ、ちょっ、ふふ。君達元気だね〜」
仔犬達と戯れ合う佐久間君を眺めて寂しい気持ちになっていると、まだ私の所に残ってくれていた1匹の仔犬がチロチロと私の手を舐めてくる。
『あ、もうエサなくなっちゃったの』
その仔犬を両手で抱き抱えて『ごめんね』と謝ると、今度は私の唇を舐めた。
そんな様子を見ていた佐久間が「お前、大胆だね〜」と、私の抱えている仔犬の頭を撫でる。
すると、撫でられた仔犬は顔をクイっと佐久間君に向けて、次は佐久間君の唇をペロッと舐めた。
佐久「にゃは! お前、さてはキス魔だな?」
そう言ながら佐久間君が両手を差し出してきたため、仔犬を佐久間君に渡そうとすると、仔犬はジタバタと手脚を動かし、甘えた声で鳴き始めた。
佐久「およよ?」
『そんなに動くと危ないよ』
仔犬を落としてしまわないようにと思い、膝の上に置いて撫でて宥める。
そして直ぐに大人しくなった仔犬を見て、佐久間君は「A担かよぉ〜」と項垂れた。
『でも、佐久間君の方がモテモテですよ?』
佐久間君の周りに集まる仔犬達を見て言うと、「慰めてくれるの〜?」「佐久間担になってくれる〜?」と、佐久間君は再び仔犬達と戯れ始めた。
『ワンちゃん達まで沼にハメるつもりなんですか?』
佐久「俺の方がもう先にハマってるけどね〜」
.
2400人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kynktk(プロフ) - 更新が再開されたようで嬉しいです!プロデューサーがなにを考えているのか全くわからなくて今後の展開が楽しみすぎます! (4月18日 10時) (レス) id: e1f85d9146 (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - 紅一点ものは色々読んできましたけど、ドッキリの形で紅一点が入るお話って初めてなのですごく新鮮です!めちゃくちゃ面白くて展開にハラハラドキドキするのでこのまま続いてほしいです!! (2022年9月6日 19時) (レス) id: c168ba2284 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 田所さんが事務的過ぎるところが好きです(笑) 完結させる。って言葉が聞けたのが嬉しい、、のんびりお待ちしてます♪ (2021年7月25日 14時) (レス) id: 978894b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - ネタバラシで終わらない?!とびっくりしてます!今後の展開も楽しみです!仲良くなれるのかなー^ ^ (2021年7月17日 9時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» えっと、多分まだ終わりません。4に移行したばかりですが、5に移行するんじゃないかと思ってます。こちらこそ、ありがとうございます! (2021年7月10日 18時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年7月7日 20時