それ一緒にやらせて下さい4

-ピクニックと腕枕 ページ15

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向井「なんちゅー顔しとんねん」

そう言うと同時に、康二君は人差し指で私の眉間をグリグリと押している。

少し考え込んでいる間に、眉間にシワが寄ってしまっていたらしい。

向井「今はピクニックデート中やで？ 笑顔笑顔」

康二君の言葉にハッとし、カメラマンさんからは "自由に" と言われていたとはいえ、今も撮影中であることを思い出す。

そしてニコッと作り笑顔を見せると、康二君に「ぎこちな」と笑われた。

『だって私素人ですから』

少し不貞腐れたように言うと、「まぁ、俺も自然な笑顔作んの苦手やからな〜」と、ベテランらしからぬ言葉が返ってくる。

向井「メンバーからは "女優スマイル" 言われてるわ」

SnowManは笑顔のイメージが強すぎて、康二君も比較的笑顔の印象だったが、確かに個人撮影の時は崩れた笑顔ではなく綺麗な笑顔をしていたなと思い出す。

『あぁ〜』と納得していると、カメラマンさんからポーズの指示が入った。


ｶﾒﾗ「楽しげではあるんだけど、なんか恋人っぽさがないんだよね〜。あ、ビニールシートに寝て、腕枕とかしてみよっか」

カメラマンさんの指示に康二君と2人して固まっていると、「日が暮れる前に撮らないとだから」と急かされる。

無言のまま、康二君は徐にビニールシートの上で横になり右腕を伸ばした。

・・・マジか

諦めたというより、覚悟を決めたというような顔をした康二君を見て、後で全国の向井担に全力で謝罪することを心に決め、ビニールシートに足を踏み入れた。

『し、失礼しま〜す』

ドキドキと煩い鼓動に反してか細く断りを入れ、康二君の腕に頭を乗せれば、頭上から「ぬはっ」と吹き出したような声が聞こえる。

声に釣られて見上げると、目が合った康二君から「あんま見んといてや」と、もう片方の手で目元を塞がれた。

『見ないって、え、でもどうしたら？』

向井「日向ぼっこしてお昼寝や」

『なるほど』と納得すると、手が離れる。

目を閉じている康二君を見て、私も目を閉じた。


ーーーーーー

撮影が終わると、康二君とカメラマンさんが康二君のカメラで撮った写真をパソコンでチェックし始めた。

カメラマンさんがいくつかの写真を選んでパソコンにデータをコピーして、康二君にSDカードを返す。

その流れを興味深く見ていると、康二君が「見る？」と言ってカメラを軽く持ち上げた。

『良いんですか！？』

嬉しさから前のめりで康二君の隣に行くと、カメラマンさんから苦笑されてしまった。



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