23rd stories ページ17
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雑誌撮影2日目。
3人目は阿部さんで、撮影場所は図書館だ。
今日、撮影に協力してくれているこの図書館は休館日らしい。
『阿部さん、佐久間君に私がSnowManのファンだってバラしましたね?』
着替えとヘアメイクが終わり、カメラや照明などの機材をスタッフさんがセッティングしている待機時間に阿部さんへと詰め寄る。
すると、阿部さんは手を口に当てて可愛らしく驚いた様子を見せた。
阿部「え、ダメだった?」
『内緒にして下さいって言ったじゃないですか!』
阿部「えっと、ごめん! でも、それはSnowManに加入するしないを色眼鏡で見られたくなかったからでしょ? もうドッキリのネタバラシも終わったから関係ないと思って」
少し首を傾けて笑顔で「つい言っちゃった」と言う阿部さんは可愛いらしかった。
私がファンだと知っていてその仕草を見せるのだから、あざとさ100%だ。
佐久間君を呼んで逮捕したいくらいだったが、そんなことをすると話が逸れてしまうため逮捕は断念した。
『今まで隠してたからこそ、今更バレるのは気まずいんですよ』
阿部「でも佐久間喜んでたでしょ?」
『喜んでましたけど、佐久間君は脳内でポジティブ変換できちゃう人だから・・・』
阿部「佐久間の反応は参考にならない?」
阿部さんの問いに項垂れながらコクリと頷き返すと、阿部さんは「そっかー。ごめんね」と困ったように優しく笑った。
『・・・あの、佐久間君以外にも知られてますか?』
1番気になっていたことを聞くと、阿部さんはきょとんとした表情になった。
阿部「俺はまだ佐久間にしか言ってないけど、他のメンバーにも知ってる人がいたの?」
『あ、いえ、まだ佐久間君と康二君以外の人には会っていないのでどうなのか気になっただけです』
・・・バレてないなら今まで通りで良いよね
ファンだとバレていた時の接し方について危惧していたが、バレていないようなので変わりなく接することができると思い安堵する。
阿部「知ったからって、誰もAさんを避けるようなことしないと思うけど」
『いや、私の気持ちの問題といいますか、程よい距離感が分からなくなるといいますか』
ファンとしては近すぎる今の距離。
しかし、好きだと声を大にして伝えるには遠い存在。
そんな中途半端な位置にいる自分にモヤモヤとしていた。
そして、どうしてモヤモヤとした感情になるのかを考えて、またモヤモヤしていた。
・・・少し前なら、この距離を贅沢だって喜んでたのに
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kynktk(プロフ) - 更新が再開されたようで嬉しいです!プロデューサーがなにを考えているのか全くわからなくて今後の展開が楽しみすぎます! (4月18日 10時) (レス) id: e1f85d9146 (このIDを非表示/違反報告)
mizuiro(プロフ) - 紅一点ものは色々読んできましたけど、ドッキリの形で紅一点が入るお話って初めてなのですごく新鮮です!めちゃくちゃ面白くて展開にハラハラドキドキするのでこのまま続いてほしいです!! (2022年9月6日 19時) (レス) id: c168ba2284 (このIDを非表示/違反報告)
なな - 田所さんが事務的過ぎるところが好きです(笑) 完結させる。って言葉が聞けたのが嬉しい、、のんびりお待ちしてます♪ (2021年7月25日 14時) (レス) id: 978894b8a4 (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - ネタバラシで終わらない?!とびっくりしてます!今後の展開も楽しみです!仲良くなれるのかなー^ ^ (2021年7月17日 9時) (レス) id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» えっと、多分まだ終わりません。4に移行したばかりですが、5に移行するんじゃないかと思ってます。こちらこそ、ありがとうございます! (2021年7月10日 18時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年7月7日 20時