-優しいご飯 ページ27
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・・・食べ切れるかな？
目の前のどんぶりには、野菜たっぷりのスープのようなものが盛られている。
こってりとはしていなさそうだが、食欲を失くし暫くの間まともな食事をしていなかった私には、出された量がハードルの高いものに思えた。
しかし、優しい香りが私の鼻を掠め、久しぶりに空腹を感じた。
『でも、美味しそう・・・』
そう呟くと、宮舘さんは優しく微笑んだ。
スプーンでスープを掬うと、スープにはとろみがついていて、口に入れると香り通りの優しい味が口に広がった。
『美味しい・・・』
何かを口にして心の底からそう思うことも久しぶりで、自然と口角が上がる。
『美味しいです。これ、何ていう料理ですか？』
宮舘「ん？ 特に名前はないけど、そうだなぁ、"中華風野菜スープ〜豆腐に添えて〜"かな」
『添えて？ え、もしかしてオリジナルメニューですか？』
宮舘「そうだね。栄養があって胃に優しくてって考えて食材を買って、冷蔵庫見たら生姜チューブと片栗粉があったから入れてみよっかなって入れてみて、で、これができたって感じかな」
『マジすか』
宮舘「マジっすね」
その場その場で臨機応変に料理ができるのは、小学生の頃から長く台所に立ってきたからだろう。
『流石、舘様って感じで感動してます』
宮舘「煮込んでるだけで、大したものは作ってないけどね」
『手が込んでるかどうかより、私のことを労って考えて作ってくれた優しさも含めて、凄く美味しいです』
宮舘「それは、作り甲斐があったってものだね」
そう言って、宮舘さんは1人食べ続ける私を優しく見守っていた。
まるで親のように。
宮舘「そう言えば、嫌な夢を見たって言ってたけど、どんな夢だったの？」
『夢、ですか？』
宮舘「思い出したくないほどの嫌な夢だったんなら、言わなくてもいいけど」
『いや、起きてしまえばそこまでではないですけど』
夢だと理解し、宮舘さんのご飯に感動している今は、もうあの時の感情は薄れていたが、その感情を思い出し気持ちと視線が少し沈んだ。
『SnowManの皆さんに忘れられちゃうっていうだけの夢なんですけど、その時は嫌というより、怖くて悲しくて苦しくてって感じでした』
宮舘「俺達に忘れられることは、Aさんにとって怖くて悲しいことなの？」
『・・・そうですね。なんか、自分の存在意義とかまで否定されてるような気持ちにりました』
宮舘「忘れないよ」
『え？』
視線を上げると、宮舘さんと目が合う。
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あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» 更新も返信も遅くてすみません。面白いと言ってくださり、ありがとうございます！しっかり完結できるように頑張ります！ (2021年5月17日 20時) (
レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごく面白くてとても好きな作品になりました！！更新楽しみにしています！ (2021年4月27日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - わかりました。焦らなくていいのであやのぱんださんのペースで書いてください。次のお話楽しみに待ってます。 (2021年4月14日 0時) (レス) id: bc7370604c (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます。公開できるまで話がまとまったら公開させていただきます。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - りんかさん» 時間がある時に少し書いて保存をしているので、そのせいかと思います。ただ、まだ公開できるほどまとまっていないので、、。お待たせしてすみません。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あやのぱんだ | 作成日時：2021年3月9日 0時
