それ一緒にやらせて下さい3

-居残り練習 ページ12

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『KO-KIさん、この後教えてもらうことできますか？』

KO「ごめん。ちょっと、人待たせてるから」

『あ、ごめんなさい』

・・・私のせいで待たせてるんだ

KO「明日も練習できるから。大丈夫」

『はい。明日も、お願いします』

岩本「Aさん、帰るよ」

『あ、はい。あの、着替えてから帰るので、先に帰ってて下さい』

岩本「分かった」

『お疲れ様でした』

SnowManメンバー全員とKO-KIさんが部屋から遠くなったことを確認してから、スマホを取り出す。

そして、先程貰ったばかりのダンス動画を再生した。


ーーーーーー

？「まだやってたの？」

入口の方から声が聞こえ、視線を向けると、帰ったはずの佐久間さんがいた。

『佐久間さん、帰ったんじゃなかったんですか？』

佐久「忘れ物しちゃってね」

そう言いながら、佐久間さんは先ほどまで荷物を置いていた場所へ向かい、「あったあった」と紙袋を手にした。

佐久「Aさんは明日もKO-KIさんと練習するんでしょ？あんま遅くならないうちに早く帰った方が良いよ？」

『そうなんですけど、なんか悔しくて。でも前に部屋で練習してたら苦情が来てしまったので』

佐久「だから、残ってやってんの？」

『あ、いつまでも残ってたら迷惑ですよね・・・』

佐久「いや、もうこの後使う人いないだろうから大丈夫だとは思うけど」

『本当ですか？ じゃあ、もう少しだけ』

佐久「でも、さっきから上手くいってなさそうだけど」

そんな佐久間さんの言葉に、今来たばかりではなさそうだと感じた。

・・・いつから見てたんだろ？

『動画からの振り起こしが得意じゃなくて』

佐久「あーね」

『はい』

佐久間さんから納得したような言葉が返ってきたため、帰るのだろうと思い、私は動画に視線を戻した。

しかし、部屋を出て行く気配がしない。

・・・え？ 帰らないの？

『・・・えっと』

佐久「で？」

『・・・"で？"』

続けるような会話が思い浮かばず、オウム返しをしたところで、振りを入れることばかりに考えが走り挨拶をしていなかったことを思い出した。

・・・挨拶は大事！

佐久間さんの方を向いて "お疲れ様でした" と言おうとしたところで、佐久間さんが紙袋をテーブルに置いた。

佐久「動画の振り起こしが苦手なんでしょ？それ続けても時間がもったいなくない？」

『でも、今はこの方法しかないですし』

佐久「今、ここに佐久間さんがいるんだけどなー」

・・・え？



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