14th stories ページ1
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SnowManのメンバーへ、紅一点となる私の加入が伝えられてから3日が経った。
一昨日と昨日はひたすら先生と2人でダンスとアクロバットの練習を行い、今日も同じように練習をする予定だった。
しかし、今、バク転をしようとしている私の横で補助をしてくれているのは先生ではなく、向井さんだ。
普段の練習場所は、テレビ局だったりどこかの貸しスタジオだったりと日によって変わるのだが、比較的テレビ局が多い。
そんな中、今日の練習場所として指定されたのは初めて行く施設だった。
前日に言われた通りにテレビ局へと着いてから知らされた今日の予定は、向井さん、目黒さん、ラウ君がアクロバットの練習をするため、私もその場所へ行って一緒に練習をするというもので、知らされるや否や愚痴を呟く間もなく河内さんに練習施設へと連れられ、今に至っている。
始めは補助をしてくれる人がいつもの先生ではないということで心身共に強張っていたが、回数を重ねていくうちにいつもの調子を取り戻す。
とはいっても、1人で回るには程遠いのが現状だ。
秘密主義の田所さんのお陰で、バク転が必要となる日がいつなのかは分からないが間に合う気がしない。
トランポリンの上から始まった練習は徐々に難易度を上げ、今はロイター板を使うことはなくなった。
マットも厚い物から薄い物に変わったし、先生からの補助も以前より少なくなっているのも感じている。
それでも、まだ1人で回るまでには至れていない現状に、焦りを覚えていた。
『もう1回お願いします』
向井「Aさん、ちょっと休憩せーへん?」
『まだ大丈夫です』
向井「・・・ほな、もう1回な」
何度目になるか分からない向井さんとの遣り取りをして、マットに背を向け構える。
勢いをつけて後ろに仰け反り、向井さんの支えを受けて回転した。
が、手を床に突いた時に上手く力が入らず形が崩れてしまった。
『ッーーー』
向井「大丈夫!?」
『もう1回、お願いします!』
向井「いや、」
目黒「良い加減にしろよ」
悔しさから、向井さんに再び補助をお願いすると、困った表情を浮かべた向井さんの言葉を遮って、目黒さんが私に静止をかけてきた。
目黒「手に力が入ってない。そんなんで何回やっても成功するわけないし、あんたばっかりで康二の練習が全然できてない。康二は補助だけしに来てるわけじゃねーから」
目黒さんのお叱りを受けてハッとする。
向井さんを見ると、申し訳なさそうに眉を下げていた。
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あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» 更新も返信も遅くてすみません。面白いと言ってくださり、ありがとうございます!しっかり完結できるように頑張ります! (2021年5月17日 20時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごく面白くてとても好きな作品になりました!!更新楽しみにしています! (2021年4月27日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - わかりました。焦らなくていいのであやのぱんださんのペースで書いてください。次のお話楽しみに待ってます。 (2021年4月14日 0時) (レス) id: bc7370604c (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます。公開できるまで話がまとまったら公開させていただきます。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - りんかさん» 時間がある時に少し書いて保存をしているので、そのせいかと思います。ただ、まだ公開できるほどまとまっていないので、、。お待たせしてすみません。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年3月9日 0時