12th stories ページ37
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企画開始7日目。
予定では、ネタバラシをする企画最後の日のはずだった。
しかし、田所さんから"撮れ高が少ないから"という理由で延長を告げられ、今日はSnowManのメンバーに紅一点の加入が決定事項に変わったことを伝える日となった。
いつも通り、テレビ局で着替えてメイクをしてもらい、準備を整える。
ジャニーズの事務所に着くと、滝沢副社長に出迎えられた。
滝沢「お疲れ様です」
田所「今日も宜しくお願いします」
今日は初日以来、1週間ぶりに田所さんも現場に来ている。
滝沢「Aさん、1週間ぶり」
『おはようございます』
滝沢「相変わらず緊張してるね」
『そりゃそうですよ』
1度会ったとはいえ、今まで画面を通してでしか見たことのなかった人が目の前にいるのだから、緊張しないはずがない。
ちなみに、深澤さんは今日は他のメンバーと一緒に来るということで今はいない。
田所「度々のご協力、ありがとうございます」
滝沢「各グループ1回ずつのつもりだったんですけどね」
田所「ちょっと、欲が出てしまいまして」
滝沢「大分だと思いますよ」
滝沢副社長と田所さんの、そんな会話を何気なく聞いていると、田所さんはスタッフさんに呼ばれ行ってしまった。
副社長にチラッと一瞬視線を送る。
どこかへ行く様子はなさそうだ。
・・・副社長って、忙しいよね?
・・・そうでもないの?
・・・時間の使い方が上手いのかな?
・・・何か、話しかけた方が良いかな?
・・・何かって、何?
沈黙が続けば続くほど、気まずさを覚える。
すると、副社長の方から話しかけてくれた。
滝沢「SnowManとはどう?」
『どう、と言いますと?』
滝沢「仲良くやってるかな〜って」
『仲良くというのは、難しいですよ』
副社長の質問に苦笑してしまう。
滝沢「相変わらず、自分はSnowManの敵だと思ってる?」
『それは、もう流石に思ってないですけど』
滝沢「けど何?」
そう聞かれ、今の自分の感情をどう言葉にしたら良いのかと、少し考えてから答える。
『誰も、傷つかなければ良いなとは思ってます。もう傷つけてるかもしれないですけど』
滝沢「この業界で無傷ってのはなかなか難しいよ?」
『でも今回は嘘なんだから、本来は傷ついたり悩んだりする必要のないことで傷つけて悩ませてるわけですよね』
滝沢「んー、でも、嘘からかもしれないけど、あいつらの言ってることは割と的を射てると思わない?」
副社長の言うことは、初日に私も感じたことだった。
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あやのぱんだ(プロフ) - あいちゃんさん» すみません。お待たせいたしました。移行しましたので、これからもご愛読宜しくお願いします! (2021年3月18日 14時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃん(プロフ) - 最近更新ないので寂しいです、、忙しいと思うのでまた更新してくださるの楽しみに待ってます!!今1番ハマってる作品です!! (2021年3月3日 21時) (レス) id: 73abb925e7 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - あいちゃんさん» コメントありがとうございます!初めていただきました。とても嬉しいです。初めて書くので不慣れで亀更新ですが、これからも宜しくお願いします! (2021年2月3日 16時) (レス) id: 2f8e837129 (このIDを非表示/違反報告)
あいちゃん(プロフ) - 内容が新しくってめっちゃ面白いし続きが気になります!!毎日更新待ち状態です、、、更新楽しみにしています,!!! (2021年2月2日 14時) (レス) id: 73abb925e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2020年12月23日 23時