よんじゅういち ページ41
「自分が公安に入った時から、お世話になってたんです。
いつも気にかけてくれたし、仕事だけじゃなくて飯とか色々面倒見てくれたりとか、
ずっとバディ組んでて、実力もあって、尊敬してましたし、信頼してました。
最期も、俺にもっと力があったら姫野さんは」
そこまで言ってから早川さんは口を噤んだ。
彼は優しい人だから、私にそんなことを言っても困らせるだけだと考えたのかもしれない。
「俺は銃の悪魔を殺すためにデビルハンターになりました」
銃の悪魔。
私の記憶にも新しい。
何年前か、私が小さい頃に起こった、被害数で見れば災害のような悪魔によるテロ事件。
「でももう、自分の中で戦う理由が、それだけじゃなくなってる気がするんです」
夜の空気は少しだけ肌寒い。
「自分の目的だけで生きていられたら楽なのに、悪魔に被害を受けた人たちを見て、せめて自分の周りにいる人だけでも、守りたいと思ってる」
どこまでも優しい人だ。
私は返事も相槌もしなかった。これは彼の独白で、私が口を出すところではない。
「今更、揺らいでいるんです。何かを失うことが、怖くて仕方ない」
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naka(プロフ) - やぁでぅんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます😭更新止まってて申し訳ないです、なるべく早く再開できるように頑張ります!! (7月28日 10時) (レス) id: 8570de63d3 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - めっちゃ面白くてあっという間に見終わってしまいました!これからも無理のない程度に更新頑張って下さい!! (7月27日 1時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
naka(プロフ) - ♡さん» ありがとうございますありがとうございます!更新頑張ります!! (2023年3月17日 1時) (レス) id: cc5739a1e2 (このIDを非表示/違反報告)
♡ - この小説めっちゃ好きなんです(:_;)更新助かります…! (2023年3月15日 6時) (レス) @page27 id: 61a9d4c254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:naka | 作成日時:2022年12月18日 23時