ご ページ5
___________________
厄日から数日後。
まぁ悪い事、というのは長く続くものではない。
「あ、おはようございます、早川さん」
「おはようございます。今から出勤ですか」
「はい、億劫ですけど」
早川さんとは顔を合わせると挨拶を交わすようになった。
あぁそれと、鍵もしっかり修理してもらった。そして盗られた鞄も戻ってきた。
これまで一度も遭遇したことがなかったのは、彼が相当早く出勤して、かなり遅くに帰ってくるからだと思う。
私はこれまではもう少し遅く家を出ていたけど、このまえ遅刻したせいで上司に「一週間誰よりも早く来い」と言われてしまった。
「……眠い」
早川さんと別れて、駅に向かう途中でそう漏らす。
眠くて仕方ない、もう少し寝たい。
(早川さんすごいなぁ)
本当に、それに限る。
私は脳の半分がまだ寝ている気さえするのに、あんなにピシッとしている早川さんの凄さ。
年もほとんど変わらないし、一人暮らしというのも同じなのにこんなに違うものなのか。
駅に着くと、早朝だというのにかなり人が居る。それを見てまた出勤が億劫になる。
「あれ、Aちゃん?」
「あっ、藤田さん!おはようございます」
藤田さんは同じ部署の先輩で、地方出身という共通点から仲良くなった唯一の頼りになる先輩である。
「鞄、戻ってきたんだね?中身は?」
「無事でした〜!ほんと、よかったです」
日本の警察の方々には感謝しかない。
「そういや、家ってどうやって帰ったの?」
「あぁ!それなんですけどね、」
___聞いてくださいよ、と私は話し始めた。
418人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
naka(プロフ) - やぁでぅんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます😭更新止まってて申し訳ないです、なるべく早く再開できるように頑張ります!! (7月28日 10時) (レス) id: 8570de63d3 (このIDを非表示/違反報告)
やぁでぅん - めっちゃ面白くてあっという間に見終わってしまいました!これからも無理のない程度に更新頑張って下さい!! (7月27日 1時) (レス) id: 92500eea4b (このIDを非表示/違反報告)
naka(プロフ) - ♡さん» ありがとうございますありがとうございます!更新頑張ります!! (2023年3月17日 1時) (レス) id: cc5739a1e2 (このIDを非表示/違反報告)
♡ - この小説めっちゃ好きなんです(:_;)更新助かります…! (2023年3月15日 6時) (レス) @page27 id: 61a9d4c254 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:naka | 作成日時:2022年12月18日 23時