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透明な蝶13 ページ15






「 …… 」



何も言わず、ただ彼女を警戒し睨むように見続ける安室
コナンは信用すると言ったが、それでも彼は未だ彼女を警戒していた


それに気づいているのか陽出は


「 これ預けるので壊さないでくださいね 」


と、半ば強引に手にしていたスマホ(それ)を安室に押し付けると踵を返してどこかへ行こうとする



「 っ!ま、待ってください!! 」



慌てて彼女を引き止める安室

彼は戸惑っていた
彼女の行動が、言葉が、分からない。何がしたいのか、何が目的なのか…

全てが謎に包まれていて……少しだけ怖く思った




「 何故……貴方はここに居るのですか 」




他にも聞きたいことは山ほどある筈なのに
口から出てきたのはそんな言葉

立ち止まっていた陽出がゆっくりと振り返る


瞳に強く優しい紅が映る
どこまでも真っ直ぐな彼女の瞳は誰かのそれと重なった



「 救いたいからここに居る……それだけです 」



爆弾の方は任せます、そう言い残し再び走り出した彼女

数秒その背中を追って視線をずらす。彼の瞳にはまだ解体途中の爆弾


彼もまた自分のやるべき事に戻る
光を手に慎重に、迅速に、解体していく
あと少し……





──────
──────────



走り出した陽出が向かうのはコナンの元

壁を使い、手すりを使い、常人よりも遥かに早く移動する


「 …近づいてきてる 」


立ち止まり耳をすませば聞こえてきた音
ローター音が大きくなる事に少し焦りを感じ足を早める



「 そろそろキュラソーが動くか……動いてるか… 」



数秒…思案しながら動く中、突然 観覧車が揺れた
それと同時に大きな音が響く


「 もう回収してるの(そこまでいってるの)? 」



僅かに顔を歪めた後、目的の場所を変更し跳んだ

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白猫 - ユルルさん» 無理しない程度に頑張ってください! めっちゃ応援します笑 (2020年6月5日 2時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)
ユルル(プロフ) - 黒猫さん» コメントありがとうございます!!そう言って貰えるととても励みになります!!頑張ります!本当にありがとうございます!これからも是非この作品をよろしくお願いします! (2020年5月12日 17時) (レス) id: dd96143ce4 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - とても面白いです! 続きが気になります! 更新頑張ってください! (2020年5月11日 21時) (レス) id: 324236a98a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ユルル | 作成日時:2020年4月11日 22時

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