【HQ!!】 聖夜の下で告白を――

烏養 繋心 ページ47

貴方の貰い手ーーー


｢繋心さーん、お醤油ー｣

｢あいよー、ってAか｣

｢何よーお客さんに辛辣な店番ね。おばさまに言いつけるわよ｣

｢それは勘弁しろって…｣


坂の下の近所に一人暮らしをしている私。
正直スーパーに行きたくないので、ここで生活を補っている。
それプラス、中学からの同級生である繋心が居るから行きつけになっていた。


｢そういえば繋心、貰い手は？｣

｢Aこそいんのかよ｣

｢別にいいじゃない｣


いねぇんだな、と笑う繋心。
居ないっていうか作らないのよ？
気付いてないでしょう…？
繋心が好きだってことに。


｢繋心は…どうするの？｣

｢俺は…まぁ…いいだろ、別に｣

｢何よそれ？｣


少し期待してみる。
今までさり気なく繋心の隣に居続けた。
そろそろ努力が報われたっていいじゃない？


｢ねぇ、繋心。貰い手が居ないなら、わたs｣

｢おま、ちょっと待て！！｣

｢せめて最後まで聞いて返事してよ…バカ｣

｢ちげぇよ、俺に言わせろって｣


くわえていたタバコを置いて距離を縮めた。


｢幸せにしてやるから、俺の隣に居てください｣


…信じられなくてしばらく繋心をポカーンと見つめていた。
ハッとして挙動不審過ぎて通報されるんじゃないかってくらいあわてた。


｢あっ、えっと、あ、うん？｣

｢落ち着けって｣


不安そうに、呆れたように、複雑な気持ちが混ざった目と視線が絡み合う。


｢返事、聞かせてくれよ｣


そんなの、一択に決まってるじゃない。


喜んでーーー

【リクエスト】 ホラー→←溝口 貞幸

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