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黒尾 鉄朗 ページ5

今日は朝から雨降り。
陸上部の私は部活が無くなり、雨の中帰ることになっていた。
溜息をつきながら席を立つと隣の男子が笑いながら言った。


「溜息なんかついて、どうした?幸せ逃げるぞ」

「もう逃げてるよ。部活なくなったし」

「ああ、陸上か。で、雨の中帰るんだけど傘がないってとこか?」

「ご名答」


楽しそうに…いや、ニヤニヤしながら話しを進めるのは黒尾鉄朗。
私の好きな人だ。
バレー部も部活がなかったら一緒に帰れたかもしれないのに。
バレー部の皆さんに失礼なことを考えながら黒尾を見る。


「しょうがねぇな。傘、貸してやるよ」

「は?じゃあ黒尾が濡れて帰ることになるんじゃ…」

「俺は研磨…幼馴染も居るしいいんだよ。ほら、ありがたくもらっとけ」

「…ありがと」


私に折り畳み傘を渡すと黒尾は席を立った。


「んじゃ、俺は部活行くわ。また明日な」

「じゃあね…」


さっきまで黒尾が居た場所を見るとギュッと胸が苦しくなった。


「私ばっかり…バカみたい」


ボソリと呟いた声はむなしく教室に消え、私は鞄を持って立ち上がった。
昇降口まで来ると朝より寒く感じた。
外を見ると雨が雪へと変わっていた。


「傘借りた意味ないじゃん。もう……」


小さなメモ用紙にお礼の文を書いて黒尾の靴箱の中に傘と共に置いた。
はらはらと降ってくる雪が肌に触れ、たちまち溶けていく。
こんなふうに私の気持ちもなくなってしまえばいいのに、と思う。


「雪が止みませんね…気づいてよ…バカ」


大好きなんだよ―――


――――――――――――――――――――――――――――――
解説

雪が止みませんね→あなたへの思いが収まらない。

白布 賢二郎→←赤葦 京治



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設定タグ:ハイキュー , 短編集 , 塩キャラメル(□‐□)なのだよ   
作品ジャンル:アニメ
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塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 絵里さん» 何とっ!私よりも近い方が…!羨ましいですw (2016年3月17日 20時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 絵里さん» 発狂しましたか?!私はもう日課のやうにしていますw実はリク来た時のために、ととっておいた欄がありました!ホラーですね、了解です!ありがとうございます!無事、13歳になりました! (2016年3月17日 20時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)
絵里(プロフ) - 因みに私の誕生日は国見ちゃんの誕生日の一週間前です!←どうでもいいwwww 要するに3月18日、明日っすね!wwwwww (2016年3月17日 17時) (レス) id: 0304d69d3a (このIDを非表示/違反報告)
絵里(プロフ) - 返信遅れてすいません!やばいですやばいです!覚ちゃんがやばすぎで部屋で発狂してました←えっと、リクなんですがハイキューのホラーお願いできますか…?あ、あと遅くなったけど誕生日おめでとうございます! (2016年3月17日 17時) (レス) id: 0304d69d3a (このIDを非表示/違反報告)
塩キャラメル(□-□)なのだよ(プロフ) - 残り各校1人ずつなんですが…ほんとに私の推しキャラでいいんですね?!いいんですよね?!リク受け付けますよ?! (2016年3月10日 7時) (レス) id: 930d503b85 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:塩キャラメル(□‐□)なのだよ | 作成日時:2015年11月22日 22時

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