【HQ!!】 聖夜の下で告白を――

国見　英 ページ9

「金田一、帰ろう…」


そう言って昇降口を抜けた国見君。
あなたにはとって私の存在なんてただのクラスメイトくらい…

そんなあなたに私は手の届かないような恋をした。
それは６月の梅雨明けの頃だった。


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急に降ってきた雨に私は濡れながら家路を走っていた。
運悪く学校から家まで結構な距離がある。
早１０分以上、雨の中走れば具合も悪くなるだろう。
視界がぐらりと傾き、気を失いそうになった。


「ちょっと、大丈夫？」


そんな中、私に声をかけてくれたのが国見君だった。
大丈夫、と言いかけたけれどそのまま気を失った。

気づくと私は家に居た。
お母さんに聞くとびしょ濡れになった私を抱きかかえ、国見君が来たらしい。
家を探しながら色々と走り回ったみたいで息も上がっていたそうだ。
このことは学校で言わないでほしい、と残して帰ってしまったようだ。

今まで国見君のことは全然知らなかったけれど私は一瞬にして恋におちてしまった。

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そして今日も雨が降っていた。
だけど傘もあるし、国見君は先程帰って行ってしまった。


「星が綺麗ですね」


あの奇跡のようなことは二度とないだろう。
この恋は実らない。


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解説

星が綺麗ですね→あなたは私の想いを知らないでしょうね

日向　翔陽→←灰羽　リエーフ

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