どうも。伊月暁人の兄です。 (ページ4)

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俺は兄だページ4

あれからバスで交通が便利な駅に向かい、最寄り駅で降りた。

キャリーを引きずり、久しぶりのマンションに向かった。

『荷物置いたら、どっか食べに行こうか』

暁人「うん！
魚介よりも、今はお肉が食べたいなー！」

『じゃあ、焼肉でも行くか？』

暁人「え、いいの？」

『いいのって…いいにきまってんだろ？
今日は暁人の好きなもんも、食べたいもんも全部買ってやるからな』

頭をガシガシと少し強めに撫でてやると、暁人は嬉しそうにしていた。

今日一日は、俺は暁人だけの兄ちゃんだからな。

そう思っていたのも束の間、

バイクを乗り、2人で焼肉を食べ、デザートを食べ、暁人の食事量多いなと再確認し、夕方まで買い物をしていた時だった。

暁人の携帯に電話がかかってきた。
内容は、妹の容態が急変したとのこと。

急いで荷物をコインロッカーに預け、バイクに乗り渋谷の病院に向かった。

渋谷まで時間がかかるから、急ごうとしていた暁人に速度だけは守れ。と伝えた。
それを聞こえているのかわからないが、エンジンを吹かせた。

渋谷に着いた頃には、もうすでに日は落ちていた。

そして、霧が急に出てきて

目の前の止まっているタクシーに気づかず、

『暁人っ！！前！！』

暁人はそのタクシーに突っ込んだ。

倒れるバイク、あたりに散らばっている服を見て、この事故は暁人のせいではない。そう直感でかんじた。

受け身も取れず、全身が痛んだ。
目の前に倒れている弟に手を伸ばし、意識がなくなった。