【キヨ】毒舌執事。【実況者】

42　女王陛下と王配 ページ43

執事が旅に出て数年が経った。



あの人が今どこにいるのかはわからない

きっと気の向くままに旅してるだろう



兵「女王陛下、こちらへ」



「えぇ」



執事がいない数年、お父様は王位を退いて


私は女王になった。



今まで王が国をまとめることが主流だったけど、私の代からは

女王の私自身が国をまとめることとなる




今日は、女王を正式に決める式をするのだ





アイツ、私が女王だなんて思ってもないだろうな




帰ってきたら驚かせてやるわ、なんて少し悪戯心が働く




お父様から受け継いだ王冠をかぶり、王の間へ移動する







普通、王の隣には配偶者となる女性、つまり王妃がいるはずなのだけど



私の場合は男性、つまり王配だけど


今日はいない






今日くらい、隣にいてよね・・・




兵に囲まれて、赤いじゅうたんの上を歩くと


背後から扉を勢いよく開く音がした。



「何事？」



振り返るとそこに



「えっ…！」


キヨ「よっ、ただいま」



「し、執事…！」



私は執事に駆け寄って思い切り抱き着いた。



「遅いわよ」



キヨ「ごめ、お前の父親から手紙きて今日くらいAの傍にいてやってくれって」



「もう、お父様ったら」



キヨ「ほらちゃんとしろよ、女王なんだろ？」



「そういうあなたも、ちゃんとしてくださいですわ」



キヨ「えっ？」




私は部屋の中心に移動して、こういった




「今帰ってきたキヨを、この場にて私の旦那、王配として受け入れますわ！」



兵「！」



キヨ「！！」




「国をまとめ、政治をし、書類諸々面倒ごとは私がやる。でも！」



キヨ「で、でも？」



「女王を支えるため、私の隣にいなさい！」



キヨ「ぷ、はは。いつまでも上から目線なんだな」




「身分だとかもうそんなこと言ってられませんのよ」



キヨ「いいよ、俺も旅して色々やってきたし」





そうして私たちは、女王と王配になる決断をした。



これからは私達で、国を支え民を支え、豊かにしていくんだ

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